★米国株式市場は下落:売りが売りを呼ぶ展開で2万ドル割れ
NYダウは1338.46ドル安の19898.92ドル、ナスダックは344.94ポイント安の6989.84ポイントで取引を終了した。NYダウは、約3年1カ月ぶりに節目の2万ドルを下回った。新型コロナウイルスの感染拡大への懸念から売りが膨らんだ。原油先物価格の暴落を背景にシェブロンやエクソンモービルなど石油株が急落し指数を押し下げた面もある。NYダウは一時2300ドルを超す急落となり、今月4回目となる『サーキット・ブレーカー(取引を一時停止)』を発動した。市場では『ヘッジファンドなどの売りが断続的に出ている。売りが売りを呼ぶ展開』との声が聞かれた。ダウは2016年11月にトランプ政権発足後の上昇を全て消し た。VIX指数は75.91から76.45へ上昇した。
★NY外国為替市場:リスク回避による有事のドル買いが活発
ドル/円は、新型コロナウイルスの世界的なまん延を受けた金融市場の混乱で、投資家のリスク回避姿勢や信用収縮が強まっており、資産の現金化に伴うドル需要が高まった。市場では『新型コロナ感染拡大を背景に、流動性の高い金融資産としてドルを確保する動きが続いている』との声が聞かれ、一時108.65円と2月28日以来の高値を付けた。
ユーロ/ドルは、金融市場の動揺が続く中、資産現金化の流れが続きユーロ安・ドル高が一段と進み、一時1.0802ドルと2月21日以来の安値を付けた。ポンド/ドルは『英国と欧州連合(EU)・米国との通商交渉が難航する』との予想が多く聞かれる中、ドル全面高となった流れに沿って一時1.1453ドルと1985年3月以来35年ぶりの安値を更新した。本日高値の1.2130ドルから677Pips下落するという大相場になった。なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時101.74と2017年3月以来3年ぶりの高値を更新した。市場関係者からは『投資家の不安感が著しく高まり、金融資産を売って現金を確保する動きが活発化した。安全資産の米国債や金すら売られ、ドルが急上昇した』との声が聞かれた。
★NY原油先物市場は下落:サウジのエネルギー相の増産支持を嫌気
NY原油先物市場は20.52ドル-27.60ドルのレンジ相場となった。サウジアラビアのエネルギー相がサウジ国営のアラムコに過去最高水準の増産を指示したと伝わったことや、世界各国が国境閉鎖や自宅待機など経済的な制限を課していることなどで、原油先物価格は大幅に続落し18年ぶりに20ドル台まで下がった。世界的に原油需要の減少が予想されており、需給バランスが大きく崩れるとの懸念は消えていない。
★NY金先物市場は大幅安:資産の現金化再開で売り優勢
NY金先物市場は1473.30-1547.60ドルのレンジ相場となった。昨日は6日ぶりに反発した金先物市場だったが、上昇は1日しか持たなかった。アジア市場の後場から株式市場が弱含み始めると、その後の欧米株式市場も軟調に推移した。米株式市場は売買を一時中断する措置(サーキット・ブレーカー)が発動されるなどの影響もあり、すべての資金の現金(ドル)化が一層進み、金先物価格は大幅に反落した。NY金先物は節目の1500ドルを大幅に下回った。
★米国債券市場は続落:保有資産の現金化で売り優勢
米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.11%高い(価格は下落)1.19%で終了した。新型コロナウイルスの世界的なまん延を受けた金融市場の混乱で、投資家のリスク回避姿勢が強まった。保有資産の現金化が加速し、長期債も売られた。
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