FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は反発:米景気対策への期待から買い優勢

NYダウは1048.86ドル高の21237.38、ナスダックは430.19ポイント高の7334.78ポイントで取引を終了した。米連邦準備理事会(FRB)が企業の資金繰りを抜本的に支援するため、企業が短期資金の調達に使うコマーシャルペーパー(CP)の購入を発表したほか、トランプ米政権が検討している総額1兆ドルの景気刺激策への期待から買いが膨らんだ。ただ、序盤は不安定な値動きだった。NYダウは節目の2万ドルを2017年2月以来、約3年1カ月ぶりに割り込み、同年1月のトランプ米大統領就任以降の株価上昇分をほぼ消失した。 VIX指数は83.69から75.91へ低下した。

 

NY外国為替市場:ドル需要強く底堅い展開

ドル/円は、ドル調達コストがリーマン危機以来の高水準となる中、全般ドル買いの流れがこの日も続いた。米FRBが企業の資金繰りを抜本的に支援するため、企業が短期資金の調達に使うコマーシャルペーパー(CP)の購入を発表したほか、トランプ米政権が検討している総額1兆ドルの景気刺激策への期待からNYダウが一時1200ドル近く上昇すると、投資家の過度なリスク回避姿勢が和らぎ、円売り・ドル買いが進行した。米長期金利が1.09%台まで上昇したこともドルの支援材料となり、一時107.86円まで値を上げた。

ユーロ/ドルは、手元にドル資金を置いておきたい金融機関や企業のドル需要が高まる中、欧州時間に発表された3月独ZEW景況感指数が▲49.5と前月から大幅に悪化し2008年秋以来の水準に低下したことが引き続きユーロ売り・ドル買いを誘った。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いも出て一時1.0955ドルと2月28日以来の安値を更新した。ただ、NY中盤以降は下げ渋る展開に。ユーロ円などの上昇につれた買いが入り1.1000ドルを挟んだもみ合いに終始した。 

 

NY原油先物市場は続落:需給バランスが崩れるとの観測から売り優勢

NY原油先物市場は26.63ドル-30.30ドルのレンジ相場となった。株式市場や金価格は反発したものの、原油先物は上値が重く2016年以来となる27ドル割れまで続落した。サウジアラビアは当初の予定通りに4月から5月にかけては日量1000万バレルを超える、過去最大の増産をするというスタンスを維持すると報じられたことが、原油価格の重しになった。また、世界的に原油需要の減少が予想されることから、需給バランスが大きく崩れるとの見方が広がった。

 

NY金先物市場は反発:資産現金化の動きが一服

NY金先物市場は1465.60-1554.30ドルのレンジ相場となった。欧州時間には前日比マイナス圏で取引されていたが、一時2万ドルを割り込んだNYダウをはじめ欧米株式市場がプラス圏を回復し、上げ幅を広げると金先物も6日ぶりに反発した。また、金融緩和が続くなかで主要国による大規模な財政出動が想定されており、この影響でインフレ進行の可能性が浮上していることも金先物相場に対する支援材料となった。

 

米国債券市場は大幅反落:景気刺激策から国債増発懸念から売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは大幅反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.36%高い(価格は下落)1.08%で終了した。10年債利回りは一時1.0980%まで上昇した。トランプ米政権が検討している総額1兆ドルの景気刺激策を巡り、『国債増発の思惑が出た』ことが債券売りにつながった。米国株の大幅上昇も相場の重石となった。

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