FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:バフェット氏のアップル買い越しを好感

NYダウは332.36ドル高の24262.51、ナスダックは121.47ポイント高の7209.62で取引は終了した。4月雇用統計は失業率が改善された一方で、非農業部門雇用者数と平均時給の伸びが予想下振れたことを受けて、朝方は小動きとなった。著名投資家であるバフェット氏がアップル株を大幅に買い越したことを好感され、アップルが上場来高値を更新したことでIT関連株に買いが波及し、相場全体を押し上げた。また、平均時給の伸び悩みが確認されたたため、FRBは利上げを急がないとの思惑が広がったことも買い安心感を誘った。VIX指数は15.90から14.77へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利と米国株上昇でドル買戻し

ドル/円は、米4月雇用統計で非農業部門雇用者数や平均時給が予想を下回ると米長期金利の低下幅拡大とともに売りが強まり、一時108.65円まで値を下げた。もっとも、その後は米金利が上昇に転じたほか、NYダウの大幅高などを受けて買い戻しが優勢になった。109.27円の高値まで反発すると、引けにかけても高値圏で底堅く推移した。ユーロ/ドルは、米雇用統計の発表直後に1.1994ドルまで上昇する場面があったが、全般にドル買戻しが進んだ流れに沿って上値を切り下げた。目先のストップロスを誘発し、一時1.1911ドルと昨年12月以来の安値を更新した。売り一巡後はユーロクロスの買戻しにつれて1.1960ドル台まで下値を切り上げた。

 

NY原油先物市場は大幅続伸:イラン核合意からの米国離脱懸念

NY原油先物市場は一時69.97ドルと2014年11月以来、約3年5ヵ月ぶりの高値まで買われた。イランの原子力関連活動を大幅に制限する代わりに、核に関連する対イラン制裁を緩和するイラン核合意から米国が離脱するとの懸念は消えていないこと、米国株の大幅上昇、インフレ加速の思惑はやや後退していることが原油価格を押し上げた。なお、イラン核合意についてムニューシン米財務長官は先月、『5月12日に対イラン制裁の停止措置の解除を米国が決定しても2015年のイラン核合意から米国が離脱することを必ずしも意味するわけではない』との見方を伝えている。米ベーカー・ヒューズ社が発表した米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数は前週比9基増加の834基となった。

 

米国金・銀先物市場は上昇:インフレ加速の思惑後退

NY金先物市場は1316.90ドルまで買われた。米4月雇用統計で、平均時給の伸びは前月比+0.1%、前年同月比+2.6%にとどまったことから、インフレ加速の思惑は後退した。ただ、米国株が大幅上昇したことから、安全逃避の金買いは拡大しなかった。

 

米国債券市場は反落:NYダウの大幅上昇を受けて売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%高い(価格は下落)2.95%で終了した。低調な米雇用統計を背景に一時買いが進む場面があったものの、その後はNYダウが大幅上昇したことを受けて売られた。

カテゴリー: 朝の市場コメント

カテゴリー

カレンダー

5月 2024
« 1月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ページの先頭へ