★米国株式市場は上昇:バイデン前大統領が躍進したことを好感
NYダウは1173.45ドル高の27090.86、ナスダックは334.00ポイント高の9018.09で取引を終了した。米大統領選の民主党候補指名争いで、中道派のバイデン前副大統領が躍進したことを好感した買いが膨らんだ。2月ADP全米雇用報告や2月米ISM非製造業指数が予想を上回ったことも買い安心感につながった。個別ではユナイテッドヘルスやアメリカン・エキスプレスなどの上昇が目立ち、NYダウを構成する全30銘柄が上昇した。VIX指数は36.82から31.99へ低下した。
★NY外国為替市場:リスク選好でもドルの上値が重い展開
ドル/円は、米大統領選の民主党候補指名争いで、中道派のバイデン前副大統領が躍進すると米国株が急伸し円売り・ドル買いを誘った。2月ADP全米雇用報告や2月米ISM非製造業指数が予想を上回ったことも相場の支援材料となった。半面、ユーロ円やカナダドル円など一部クロス円の下落につれた売りが出てドル/円の上値を抑えた。『米連邦準備理事会(FRB)が17-18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加緩和を決断する』との観測が浮上していることもドルの重石となった。
ユーロ/ドルは、欧州時間発表の2月仏・独・ユーロ圏サービス部門PMI改定値が予想を下回ったことで全般ユーロ売りが先行した。欧州連合(EU)の欧州委員会がフランスとイタリアのリセッションリスクを指摘したこともユーロ売り・ドル買いを促し、一時1.1096ドルと日通し安値を付けた。ただ、200日移動平均線が位置する1.1099ドル前後がサポートとして働くと下げ渋った。なお、前日の米緊急利下げを受けて欧州中央銀行(ECB)も臨時会合を開催。利下げなど金融政策については協議されなかったとみられる。ユーロ圏短期金融市場では12日のECB理事会で0.10%の利下げが織り込まれている。
★NY原油先物市場は反落:景気後退懸念根強く上値の重い展開
NY原油先物市場は46.65ドル-48.41ドルのレンジ相場となった。3月5-6日に予定されている石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国の会合で追加減産が決定されるとの見方を背景にこの日も買いが先行した。また、米エネルギー情報局(EIA)の在庫統計で、原油在庫は78.4万バレルの積み増しと、市場予想を下回ったことも買いを後押ししたが、新型コロナウイルスによる肺炎感染拡大による景気後退への懸念が根強く、徐々に売りに押されて前日比で反落して取引を終えた。
★NY金先物市場は小反落:米国株の大幅反発を嫌気して上値重い展開
NY金先物市場は1632.60-1654.30ドルのレンジ相場となった。米国株が大幅反発するなど、新型肺炎の経済的影響を背景としたリス回避の動きが緩み、金の買いが一服した。ただ、3日に緊急利下げに踏み切った米連邦準備理事会(FRB)が17-18日の会合で追加利下げを行うとの見方も強い中、下値は限られた。アジア市場では1654.30ドルまで買われた後に1632.60ドルまで下落した。その後、1650.60ドルまで戻したが、通常取引開始後は株高を意識して1640ドルを挟んだ水準で推移し、上げ渋った。
★米国債券市場は反落:リスク選好の米国株高を嫌気した売り優勢
米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.05%高い(価格は下落)1.05%で終了した。2月ADP全米雇用報告や2月米ISM非製造業指数が予想を上回ったことを受けて債券売りが出たほか、米国株の急騰が相場の重石となった。
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