★米国株式市場は急伸:各国当局が景気支援策に踏み切るとの期待
NYダウは1293.96ドル高の26703.32、ナスダックは384.80ポイント高の8952.16で取引を終了した。各国当局が景気支援策に踏み切るとの期待に買戻し優勢で始まった。その後、主要7カ国(G7)財務相・中央銀行が新型肺炎を巡る対応策で、3日に電話会談を開催することが報じられると上げ幅をさらに拡大。引けにかけては、トランプ大統領が製薬会社との会合を開催、新型肺炎のワクチンの早期開発への期待も加わり、一段と上昇した。大型ハイテク株を中心に幅広い銘柄に買いが広がり、上げ幅は過去最大となった。 VIX指数は40.11から33.42へ低下した。
★NY外国為替市場:米国株急伸で円売り優勢に
ドル/円は、米大幅利下げ観測を背景に全般ドル売りが先行したほか、2月米ISM製造業景気指数が50.1と予想の50.5を若干下回ったことが相場の重しとなり一時107.37円付近まで値を下げた。ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢になった。『先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁は3日に新型コロナウイルス対策で電話会議を行う予定』と伝わったほか、国際通貨基金(IMF)と世界銀行が共同声明を発表し『新型ウイルスの急速な感染拡大で影響を受けた国・地域に対して支援する用意』と表明した。引けにかけてダウ平均が1290ドル超上昇し過去最大の上げ幅を記録すると、ドル/円にも買い戻しが入り108.47円付近まで値を上げた。
ユーロ/ドルは、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は前週末、緊急声明を発表し追加利下げの可能性を示唆した。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)が金利先物から市場の利下げ予想の確率を算出する『Fedウオッチ』では、今月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.50%の利下げを完全に織り込んだほか、7月までにさらに0.50%の利下げが見込まれている。米大幅利下げ観測を背景にユーロ買い・ドル売りが優勢となり、一時1.1185ドルと1月7日以来の高値を付けた。これまでレジスタンスとして意識されていた2月3日と1月31日の高値1.1096ドルを上抜けたことでテクニカル的にも買いが入りやすい面があった。ただ、引けにかけては伸び悩む展開になった。一時は1.0283%と過去最低水準を付けた米10年債利回りが上昇に転じたことなどが相場の重しとなり、1.1124ドル付近まで上値を切り下げた。なお、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁は取引終了間際に新型コロナウイルスの感染拡大に対して『必要かつリスクに応じて、適切で目標を絞った措置を取る用意がある』との声明を公表したものの、相場の反応は限られた。
★NY原油先物市場は上昇:ドルがユーロに対して下落したことで買い優勢
NY原油先物市場は、石油輸出国機構(OPEC)による減産拡大の思惑が強まったことを背景に買いが優勢となった。新型肺炎の感染拡大を受けて下落が続いている原油相場に歯止めをかけるために5-6日に予定されているOPEC加盟国とロシアなど非加盟産油国の会合で追加減産が決定されるとの見方が強まっている。また、為替相場でドルが対ユーロで下落し、ドル建ての原油に割安感が生じたことも、原油の買いを後押しした。
★NY金先物市場は反発:世界的な利下げ観測期待から買い戻し
NY金先物市場は1576.30-1612.10ドルのレンジ相場となった。為替市場でドルが対ユーロで大幅安となり、ドル建ての金に割安感が生じたことで金に買いが入った。また、新型ウイルスの経済的影響の緩和に向け世界的な利下げが行われるとの期待感も、金の買いを後押しした。米国株式は大幅反発となったが、株高は特に嫌気されなかった。
★米国債券市場は反落:米国株の急伸を受けて引けにかけて売り強まる
米国債券市場で長期ゾーンは8営業日ぶりに反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)1.16%で終了した。米連邦準備理事会(FRB)による大幅利下げ観測を背景に債券買いが先行したものの、米国株の急騰を受けて終盤失速した。なお、米10年債利回りは時間外取引で一時1.0283%と過去最低を付ける場面があった。
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