FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:新型コロナウイルス感染拡大懸念から売り優勢

NYダウは879.44ドル安の27081.36、ナスダックは255.67ポイント安の8965.61で取引を終了した。米疾病対策センター(CDC)が米国内の新型コロナウイルス感染拡大に備えるよう警戒を促すと、米企業業績や経済への悪影響が懸念された。銀行や資本財など景気敏感株を中心に幅広い銘柄にリスク回避の売りが出た。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も大幅に4日続落した。VIX指数は25.03から27.85へ上昇した。

 

NY外国為替市場:連日の米国株の大幅下落でリスク回避の円買い

ドル/円は、米疾病対策センター(CDC)が米国内の新型コロナウイルス感染拡大に備えるよう警戒を促したほか、アザー米厚生長官が『米国内の感染が今後増える』との見方を示したことを受けて、米経済への悪影響が懸念された。一時は180ドル超上昇したダウ平均が失速し960ドル超下落すると、投資家がリスク回避姿勢を強め円買い・ドル売りが活発化した。2月米消費者信頼感指数や2月米リッチモンド連銀製造業景気指数が予想を下回ったことも嫌気されて、一時109.89円と日通し安値を付けた。

 ユーロ/ドルは、ユーロ円やユーロポンドなどの下落につれた売りが先行し一時1.0830ドルと日通し安値を付けたものの、前日の安値1.0805ドルがサポートとして働くと買い戻しが優勢になった。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りも入り、前日の高値1.0872ドルを上抜けて一時1.0890ドルまで上値を伸ばした。低調な米経済指標もユーロ買い・ドル売りを誘った。なお、ビルロワ・フランス中銀総裁は『新型肺炎の影響で仏GDP見通しを引き下げへ』『新型肺炎はネガティブ。一時的に成長に影響』としながらも、『金融政策上の措置は現時点では不要』との見解を示した。 

 

NY原油先物市場は続落:ウイルス感染拡大を嫌気した売り

NY原油先物市場は49.69ドル-52.02ドルのレンジ相場となった。新型コロナウイルスの感染拡大を懸念したリスク回避の流れが収束せず、明日の米週間原油在庫の発表で積み増しが予想されるなか売りが継続した。NY原油先物の4月限は11日以来の50ドル割れとなった。また、米国株式の大幅続落が嫌気された。

 

NY金先物市場は大幅反落:利益確定売りが優勢

NY金先物市場は1627.00-1666.70ドルのレンジ相場となった。新型コロナウイルスへの懸念は払しょくしきれていないが、中心限月として7年1カ月ぶりの高値1691.7ドルまで上昇が続いていたこともあって、この日は利益確定の売りが優勢だった。米国内でも新型コロナウイルスの感染拡大の可能性が指摘されたことから、ポジション調整的な売りが入った。市場関係者の間からは『現状は金融危機やドル安の局面ではないこと、金を保有しても感染拡大を阻止できない』との声が聞かれている。

 

米国債券市場は続伸:リスク回避の動きから買いが優勢

米国債券市場で長期ゾーンは4日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)1.35%で終了した。新型コロナウイルスの感染が米国内でも広がるとの警戒感が強まり、相対的に安全資産とされる米国債が買われた。利回りは一時1.3055%と過去最低を付けた。 

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