FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:新型コロナウイルス感染拡大を嫌気した売り

NYダウは1031.61ドル安の27960.80、ナスダックは355.31ポイント安の9221.28で取引を終了した。NYダウの下げ幅は2018年2月以来の大きさとなった。中国以外でも新型コロナウイルスの感染が拡大し、実体経済への影響が懸念された。アジア・欧州株も全面安となり、投資家心理が悪化した。そのため、投資家がリスク回避姿勢を強めて、株式を売る一方、安全資産とされる米国債に買いが集まった。VIX指数は17.08から25.03へ上昇した。

 

NY外国為替市場:リスク回避の円買い強まる

ドル/円は、新型コロナウイルスの感染が中国から世界各地に飛び火し、韓国やイタリアで感染者数が急増した。中東でも相次いで感染者の確認が報告された。世界経済への打撃を警戒して投資家のリスク回避姿勢が強まり、円買い・ドル売りが優勢となった。米長期金利が大幅に低下したことも相場の重しとなり、一時110.33円まで値を下げた。

ユーロ/ドルは、イタリアで新型コロナウイルスの感染者数が急増したことから、欧州市場序盤に一時1.0805ドルまで売られる場面もあったが、NY市場では買い戻しが優勢になった。ドル/円の下落や米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが入り、一時1.0872ドルと日通し高値を付けた。

 

NY原油先物市場は続落:世界的な景況悪化懸念から売り優勢

NY原油先物市場は、新型コロナウイルスの韓国やイタリアなど中国以外への感染の広がりを伝えるニュースが、世界的な景況悪化への懸念を強めた。景気の弱さが原油需要の後退へつながるとの見方を後押し。NY原油先物の4月限は一時50.45ドルと、12日以来の安値まで下落した。 

 

NY金先物市場は大幅続伸:世界的な景況悪化懸念で買い優勢

NY金先物市場は1652.80-1691.70ドルのレンジ相場となった。韓国やイタリアなど中国以外での新型コロナウイルスへの感染者拡大のニュースを受け、世界的な景況への懸念から、安全資産とされる金を買う動きが強まった。NY金先物は4月限の高値が一時1691.70ドルと大幅高。米金利低下によるドル安も、ドル建て金価格の押し上げに寄与した。

 

米国債券市場は続伸:新型コロナウイルス感染拡大を嫌気した買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは3日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.10%低い(価格は上昇)1.37%で終了した。中国以外の地域でも新型コロナウイルスの感染が拡大し、安全資産とされる債券需要が高まった。米国株式相場の下落も債券買いを誘い、10年債利回りは一時1.3505%前後と2016年7月上旬以来の低水準を付けた。

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