★米国株式市場は下落:新型肺炎の感染拡大を嫌気した売り優勢
NYダウは227.57ドル安の28992.41、ナスダックは174.37ポイント安の9576.59で取引を終了した。中国以外の地域でも新型肺炎の感染が拡大するなか、投資家のリスク志向低下を意識した売りが出た。この日発表された2月のマークイット米国製造業・サービス業PMIが共に前回から下落し米企業の景況感悪化が目立ったことも売りを誘い、下げ幅は一時320ドルを超えた。VIX指数は15.56から17.08へ上昇した。
★NY外国為替市場:米国株安・米長期金利低下でドル売り優勢
ドル/円は、NY勢の参入後に112円台を回復する場面もあったが、アジア時間につけた高値の112.19円が意識されると次第に上値が重くなった。この日発表された2月米製造業PMI速報値が予想を下回る結果となったほか、2月米サービス部門PMI速報値は景況の強弱を判断する節目の50.0を割り込む49.4となり、指標発表後は米株安や米長期金利の低下とともに売りが加速し、一時111.47円と日通し安値をつけた。その後も株安や金利低下傾向が続くなか、戻りも111.70円台までと限定的だった。
ユーロ/ドルは、弱い米指標の発表後は全般にドル安が進んだ流れに沿って買いが優勢になり、一時1.0864ドルまで上げ幅を広げ、引けにかけても高値圏でのもみ合いとなった。
★NY原油先物市場は反落:原油協調減産の終了の思惑から売りが優勢
新型肺炎の感染が中国国外でも広がり世界経済を一段と悪化させ需要に影響するとの懸念が再燃した。また、一部米紙が石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟国による協調減産が終了に近づいていると報じ、原油相場は売り優勢となった。さえない米経済指標を受けて、リスクオフ地合いが強まったこともリスク資産である原油の重石になった。もっとも、米紙報道に対するサウジの否定的見解が伝わり、また、米国による対ベネズエラ制裁強化も意識され、週引けにかけては下げ幅を縮小した。米国内の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週末比1基増加の679基となった。
★NY金先物市場は大幅続伸:新型肺炎の感染拡大や低調な米経済指標受け買い
NY金先物市場は1621.60-1652.10ドルのレンジ相場となった。新型肺炎の感染拡大への警戒感を背景に、資金が避難資産の金に流れ堅調な値動きだった。2月米マークイット製造業PMIとサービス業PMIはいずれも市場予想を下回った。サービス業PMIは2017年2月以降で初めて50を下回っており、予想外の急低下を受けて買いに勢いがつき、金相場は7年ぶりの高値を更新した。為替相場でドルがユーロに対して売り戻されたことも、ドル建ての金先物の支えとなった。
★米国債券市場は続伸:新型肺炎の感染拡大と米国株安で買い優勢
米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は上昇)1.47%で終了した。中国以外の地域でも新型肺炎の感染が拡大し、安全資産とされる債券需要が高まった。また、米国株式相場の下落も債券買いを誘い、30年物国債利回りは一時1.8843%と過去最低水準を記録した。
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