FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:アップルの売上高未達成報道を嫌気

NYダウは165.89ドル安の29232.19、ナスダックは1.57ポイント高の9732.74で取引を終了した。アップルが新型肺炎の影響で1-3月期の売上高予想を達成できないと発表したことが嫌気され、半導体関連株や中国関連株が売りに押された。一方、小売り大手のウォルマートが1.5%上昇し、指数を下支えした。 米長期金利の低下も嫌気されたものの、引けにかけて下げ幅を縮小し小動きとなった。VIX指数は13.68から14.83へ上昇した。

 

NY外国為替市場:リスク回避の中ドルは底堅い展開

ドル/円は、欧州時間までに下値の堅さを確認済みだったこともあり、NY勢の参入後は買いが先行した。2月米ニューヨーク連銀製造業景気指数が予想より強い結果となったことを受け、一時は109.94円まで上昇した。ただ、対欧州通貨でドル売りが進んだ影響でいったんは伸び悩む場面もあったが、一時は280ドル超安まで下落したNYダウが引けにかけて下げ幅を縮めたこともあり、総じて底堅く推移した。 

ユーロ/ドルは、強い米指標後にドル買いが進んだ場面では、節目の1.0800ドルを下抜けて一時1.0786ドルと2017年4月以来の安値を更新した。一巡後はロンドンフィキシングに向けて全般にドル売りが強まった影響から1.0826ドル付近まで一転上昇したものの、フィキシングを通過すると1.0790ドル台まで再び押し戻された。 

 

NY原油先物市場は横ばい:原油減産延長を期待した買い戻し

NY原油先物市場は50.88ドル-52.41ドルのレンジ相場となった。新型肺炎による経済的ダメージが危惧され、石油需要の減少を懸念した売りが先行し一時51ドルを割り込んだ。その後、ロシアとサウジが石油輸出国機構(OPEC)プラスの協調について話し合ったと伝わると、4月以降の減産延長を期待した買い戻しが入った。 

 

NY金先物市場は続伸:新型肺炎による経済停滞懸念で買い優勢

NY金先物市場は1584.80-1608.20ドルのレンジ相場となった。新型肺炎の影響で米アップルが売上高予想を達成できないとの見通しを発表し、米株は軟調に推移した。そのため、米国株安を意識した買いが入った。また、感染拡大による経済への悪影響が懸念され、逃避資産の金を買う意欲は強いままだった。通常取引開始後に1月8日以来となる1608.20ドルまで上昇した。

 

米国債券市場は続伸:新型肺炎が世界経済への悪影響懸念

米国債券市場で長期ゾーンは3日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)1.56%で終了した。新型肺炎の感染拡大が世界経済に悪影響を及ぼすとの懸念が広がり、安全資産とされる債券に買いが入った。また、米国株式相場が軟調に推移したことも相場の下支えとなった。 

 

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