FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:新型肺炎の感染拡大を嫌気した売り優勢

NYダウ25.23ドル安の29398.08、ナスダックは19.21ポイント高の9731.18で取引を終了した。堅調な1月小売売上高が好感され買いが先行した。しかし、新型肺炎の感染拡大が世界経済に悪影響を及ぼすとの懸念から売りが優勢となり、一時140ドル超下げた。ただ、米企業業績の底堅さなどを背景に押し目買い意欲も旺盛で引けにかけては下げ幅を縮めた。VIX指数は14.15から13.68へ低下した。

 

NY外国為替市場:3連休を控え大きな方向感出ず

ドル/円は、米商務省が発表した1月米小売売上高(季節調整済み)は前月比0.3%増、自動車を除いた数値も前月比0.3%増といずれも市場予想通りの結果となったが、前月の数値が下方修正されたため円買い・ドル売りが先行した。米長期金利が一時1.5712%前後まで低下したことも相場の重しとなり、一時109.70円と日通し安値を付けた。ただ、その後発表された2月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)速報値が100.9と予想の99.5を上回るとドル買い戻しが入り下げ渋った。もっとも、米国市場は週明け17日がプレジデンツデーの祝日で3連休となるため、大きな方向感は出なかった。

ユーロ/ドルは、米国とカナダの3連休を控えた週末とあって、ポジション調整目的のユーロ買い・ドル売りが入ると一時1.0861ドルと日通し高値を付けたものの、買い戻しはあくまでポジション調整の域を出ず長続きしなかった。ユーロ圏の景気減速懸念や独政局の先行き不安も根強く、取引終了間際には1.0830ドル付近まで押し戻された。

 

NY原油先物市場は続伸:需要減の過度な懸念が和らぎ買い優勢

中国の新型肺炎の感染拡大が続いているものの、市場では新型肺炎の中国経済への影響は一時的と楽観的な見方が強く、エネルギー需要が減退するとの過度の懸念が和らいでいることで、リスク資産の原油を買う動きが継続した。また、石油輸出国機構(OPEC)加盟国、非加盟国による減産拡大期待が引き続き買い材料となった。米国内の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週末比2基増加の678基になった。

 

NY金先物市場は続伸:新型肺炎の感染拡大で安全資産に逃避

NY金先物市場は1576.00-1587.40ドルのレンジ相場となった。米長期金利の伸び悩みやドル高が一服したことを意識した買いが入った。新型肺炎の感染拡大は世界経済にとっての脅威になるとの見方が再浮上しており、安全逃避の金買いは継続した。 

 

米国債券市場は続伸:新型肺炎の感染拡大懸念から買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)1.58%で終了した。新型肺炎の感染拡大が世界経済に悪影響を及ぼすとの懸念から、安全資産とされる米国債に買いが入った。1月米小売売上高は市場予想通りとなったものの、12月の数値が下方修正され債券買いを誘った面もある。

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