★米国株式市場はまちまち:引けにかけて利食い売りが優勢に
NYダウは0.48ドル安の29276.34、ナスダックは10.55ポイント高の9638.94で取引は終了した。新型肺炎の感染拡大の勢いが弱まりつつあるとの見方から一時史上最高値を上回る場面もあった。しかし、パウエルFRB議長は下院での公聴会で、コロナウィルスによる世界経済への影響を注視していると述べたものの、金融政策への言及はなく相場への影響は限られた。その後は、引けにかけて上げ幅を縮小し小動きとなった。VIX指数は15.04から15.18へ上昇した。
★NY外国為替市場:ドル買い優勢も110.00円に届かず
ドル/円は、新型肺炎の感染拡大の勢いが弱まりつつあるとの見方から、過度な警戒感が後退した。米国株相場が史上最高値を更新した場面では円売り・ドル買いが優勢となり、一時109.96円と日通し高値を付けた。ただ、節目の110.00円や7日の高値110.02円を上抜けることは出来なかった。欧州・オセアニア通貨に対してドル売りが進むと、ドル円にも売りが出て一時109.73円と日通し安値を付けた。
ユーロ/ドルは、独政治の先行き不透明感が高まる中、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が議会証言の原稿で『重大な判断の見直しがなければ政策が適切である可能性が高い』と述べ、『当面の金融政策の維持』を示唆するとユーロ売り・ドル買いで反応し、一時1.0892ドルと昨年10月1日以来の安値を付けた。ただ、同日の安値1.0879ドルがサポートとして意識されると買い戻しが優勢となり、1.0925ドルと日通し高値を付けた。ドルが欧州通貨やオセアニア通貨に対して下落した影響も受けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時98.71まで低下した。
なお、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁は講演で『金融政策は唯一のものではない』『政策の副作用は時間とともに大きくなる』などと述べたと伝わったが、相場の反応は限られた。
★NY原油先物市場は反発:新型肺炎の感染拡大ペース鈍化を好感
NY原油先物市場は49.58ドル-50.69ドルのレンジ相場となった。新型肺炎の感染拡大への懸念は根強いが、感染源の湖北省以外では拡大ペースが鈍化し、中国指導部の強力措置が効果を発揮しているとの見方で、新型肺炎による中国経済の減速への過度の警戒感が後退した。また、前日に約1年1カ月ぶりの安値水準まで下落し、値頃感から買い戻しが入った。
★NY金先物市場は反落:新型肺炎への過度な懸念後退で売り優勢
NY金先物市場は1565.20-1577.50ドルのレンジ相場となった。中国国内における新型コロナウイルスの流行が2月にピークを迎え、4月ごろに終息する可能性があるとの見方も強まるなど、新型肺炎の感染拡大への過度な懸念が後退し、逃避資産の金に売りが入った。しかし、米国株式の反落を意識して安全逃避の買いが入ったことから、下げ幅はやや縮小した。
★米国債券市場は反落:新型肺炎への過度な懸念後退で安全資産に売り
米国債券市場で長期ゾーンは4営業日ぶりに反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%高い(価格は下落)1.60%で終了した。新型肺炎の感染拡大の勢いが弱まりつつあるとの見方から、相対的に安全資産とされる米国債に売りが出た。
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