FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:新型コロナウイルスの治療薬開発で前進を好感

NYダウは483.22ドル高の29290.85、ナスダックは40.71ポイント高の9508.68で取引を終了した。新型コロナウイルスの治療薬開発で前進との報を好感した買いが入ったほか、良好な米経済指標を手掛かりに買いが進み一時500ドル超上げた。中国売上高が大きい3Mやキャタピラーの上昇が目立ったほか、原油高を背景にシェブロンなどが買われた。ナスダックとS&P500は史上最高値を更新した。VIX指数は16.05から15.15へ低下した。

 

NY外国為替市場:リスク選好の動きからドル買い優勢

ドル/円は、英スカイニュースが『英研究チームによる新型コロナウイルスのワクチン開発に大きな進展があった』と報じたほか、ロイター通信が『中国浙江大学の研究チームは新型コロナウイルスを抑える可能性のある薬を発見した』と報じると、NYダウが一時500ドル超上昇した。日経平均先物も340円上昇し、投資家のリスク志向が改善した。1月ADP全米雇用報告や1月米ISM非製造業指数が予想を上回ったこともドルの支援材料となり、一時109.85円と日通し高値を付けた。なお、1月ADP全米雇用報告で政府部門を除く非農業部門雇用者数は前月比29万1000人増と予想の15万6000人程度増を大幅に上回ったほか、1月米ISM非製造業指数は55.5と予想の55.0を上回った。
 トランプ米大統領の罷免を争った議会上院の弾劾裁判はこの日、『権力乱用』と『議会妨害』のそれぞれの弾劾条項について無罪評決を下したものの、無罪は確実な情勢だっただけに相場の反応は限られた。

ユーロ/ドルは、ADP全米雇用リポートや米ISM非製造業指数が予想を上回ったことが分かるとユーロ売り・ドル買いが優勢となった。米10年債利回りが一時1.6595%前後まで上昇したことも相場の重しとなり、1.0994ドルと日通し安値を付けた。

 

NY原油先物市場は反発:主要国の株高を好感した買い優勢

NY原油先物市場は49.47ドル-51.88ドルのレンジ相場となった。ここ連日に渡り新型コロナウイルスの影響による経済停滞予想から、エネルギー需要の先行き不安で原油先物価格は昨年1月以来の水準まで下がっていた。しかし、本日は株式市場も続伸したことなどで、原油先物もようやく6日ぶりに反発した。ただし、ロシアが減産幅拡大を支持していないとの報道が流れたことで、引けにかけて上昇幅を徐々に削った。
なお、EIAの在庫統計では、原油在庫は積み増し増となったが、その一方でガソリン在庫は取り崩し増となりまちまちな結果となった。 

 

NY金先物市場は反発:ポジション調整の買い戻し

NY金先物市場は1551.10-1566.20のレンジ相場となった。新型肺炎のワクチン開発に大きな進展との報道や、米経済指標が好結果だったことで、株式市場が上昇しリスク選好に市場は傾いた。安全資産とされる金先物価格は一時弱含んだものの、昨日の大幅下落を含め3日続落していたこともあり利食いの買いも入り、4日ぶりに小幅に反発して引けた。

 

米国債券市場は下落:株高と好調な米経済指標受け売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは3日続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.05%高い(価格は下落)1.65%で終了した。米国株の続伸と良好な米経済指標が安全資産とされる米国債の売りを誘った。

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