FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:新型コロナウイルスの感染拡大を警戒した売り

NYダウ170.36ドル安の28989.73、ナスダックは87.57ポイント安の9314.91で取引を終了した。米疾病対策センター(CDC)が米国内で2人目の新型コロナウイルスによる肺炎の感染を確認したと発表すると、米国内の感染拡大を警戒した売りが優勢となった。『フランスでも新型肺炎の感染2例を確認』と伝わると売りが加速し、一時310ドル超下げた。また、すでに米中貿易摩擦で鈍化の兆しが現れていた中国経済が、一段と落ち込むとの懸念も売り材料となった。VIX指数は12.98から14.56へ上昇した。

 

NY外国為替市場:新型コロナウイルスの感染拡大を嫌気した円買い

ドル/円は、欧州市場序盤は欧州株高に伴う円売り・ドル買いが出て一時109.65円と日通し高値を付けたものの、NY市場に入ると軟調に推移した。『米疾病対策センター(CDC)は米国内で2人目の新型コロナウイルスによる肺炎の感染を確認した』と伝わると、一時は120ドル超上昇したダウ平均が失速し310ドル超下落した。フランスでも新型肺炎の感染2例が確認されると、投資家がリスク回避姿勢を強め円買い・ドル売りが加速した。米10年債利回りが1.66%台まで低下したことも相場の重しとなり、一時109.12円と9日以来の安値を付けた。1月米製造業PMI速報値が51.7と予想の52.5を下回ったこともドル売りを誘った。なお、1月米サービス部門PMI速報値は53.2と予想の52.9を若干上回った。

 

ユーロ/ドルは、1月独製造業・サービス部門PMIが予想を上回ったことで欧州市場では1.1062ドルの日通し高値まで買われる場面があった。ただ、欧州中央銀行(ECB)による金融緩和政策の長期化観測が強まる中、ユーロの戻りを売りたい向きも多くNY市場では弱含みの展開になった。一目均衡表の雲を明確に下抜けており『テクニカルな売りが出やすい』との声も聞かれ、一時1.1020ドルと昨年12月2日以来の安値を付けた。

 

NY原油先物市場は続落:コロナウイルスの感染拡大で需要鈍化を嫌気

NY原油先物市場は、24日までの発表によると、中国の新型のコロナウイルス感染の患者数は830人、死亡した人の数は26人に増えており、感染の拡大が個人消費の下押しやエネルギー大国である中国経済への悪影響が懸念され、原油は続落した。世界的な感染拡大への懸念で、投資家のリスクオフムードが強くなっている。米国内の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週末比3基増加の676基となった。

 

NY金先物市場は続伸:米国株安・米長期金利低下で金買いが優勢

NY金先物市場は1555.80-1575.50ドルのレンジ相場となった。中国の新型肺炎の世界的な感染拡大懸念で、安全資産の金が買われた。米疾病対策センター(CDC)は米国で2人目、3人目の新型コロナウイルス感染が確認されたと発表した。米国株安や米長期金利の低下を受けて安全逃避的な金買いが優勢となった。

 

米国債券市場は続伸:新型コロナウイルスによる報道を受け買い優勢

米国債券市場で長期金利は続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.05%低い(価格は上昇)1.68%で終了した。中国で拡大している新型コロナウイルスによる肺炎を巡り、『米国内で2人目の感染者が確認された』との報を受けて安全資産とされる米国債が買われた。米国株の下落も債券買いを誘い、利回りは一時1.6684%前後と昨年10月11日以来約2カ月半ぶりの低水準を付けた。

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