FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:利益確定売り広がり上げ幅縮小

NYダウは9.77ドル安の29186.27、ナスダックは12.96ポイント高の9383.77で取引を終了した。中国で感染が拡大している新型肺炎への過度な懸念が後退し買いが先行すると、一時120ドル超上昇した。前日に増収決算を発表したIBMが3%超上昇し、指数を押し上げた面もあった。ただ、2度の墜落事故を起こした小型機「737MAX」の運行再開時期に不透明感が強まったボーイングが続落し相場を押し下げた。また、原油安に加えて、S&P500及びナスダック総合指数が前週末に付けた過去最高値を上回ったことから利益確定の動きが広がり、引けにかけて上げ幅を縮小し、NYダウは下落に転じた。VIX指数は12.85から12.91へ上昇した。

 

NY外国為替市場:ポンド/ドルの上昇につれた円買い

ドル/円は、ポンド/ドルの上昇をきっかけに円買い・ドル売りが先行した。米長期金利が低下に転じたことも相場の重石となり、一時109.83円とアジア時間に付けた日通し安値に面合わせした。ただ、同水準の下抜けに失敗するとショートカバーがやや優勢になった。全米リアルター協会(NAR)が発表した12月の米中古住宅販売件数が年率換算で554万件と予想の543万件程度を上回ったことも相場の下支え要因となり、109.94円付近まで下げ渋った。 

ユーロ/ドルは、ポンド/ドルの上昇をきっかけにユーロ買い・ドル売りが先行し、一時1.1098ドルと日通し高値を付けたものの、同時にユーロ/ポンドが下落した影響も受けたため上値は限定的だった。イタリアの左派『五つ星運動』のディマイオ党首が党首を辞任すると表明したこともユーロの重石となり、一時1.1070ドルと日通し安値を付ける場面があった。最大与党の党首辞任はコンテ首相が率いる政権には逆風となる。

 

NY原油先物市場は大幅安:供給過剰懸念で売り優勢

NY原油先物市場は56.54ドル-58.38ドルのレンジ相場となった。国際エネルギー機関(IEA)のビロル事務局長が今年の前半は日量100万バレルの供給過剰になるとの見解を示したことも手がかりに、原油の供給過剰懸念が強まり、売りが優勢となった。

 

NY金先物市場は小幅安:新型肺炎の過度な警戒感後退で売り優勢

NY金先物市場は1550.00-1559.80ドルのレンジ相場となった。新型肺炎の『人から人へ』の感染力が弱いとの報道や、中国国家衛生健康委員会が新型肺炎の拡散を抑制する対策を発表したことで過度な警戒感が和らぎ、安全資産の金は売りが優勢となった。 

 

米国債券市場は横ばい:売買が交錯し前日と変わらず

米国債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前営業日と同じ1.77%で終了した。新型肺炎の感染拡大が警戒されて債券買いが入った半面、この日発表の12月米中古住宅販売件数が予想を上回ったことで売りが出た。

 

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