FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:リスク回避が和らぎ過熱感あるものの買い優勢

NYダウは50.46ドル高の29348.10、ナスダックは31.81ポイント高の9388.94で取引を終了した。中国の12月鉱工業生産や小売売上高が市場予想を上振れ、アジア・欧州株がほぼ全面高となり買いが先行した。12月住宅着工件数が堅調推移となったことも好感された。中東情勢への懸念が後退したことや、米中が通商交渉『第1段階』合意で署名に至ったことでリスク回避が和らぎ、買いが入りやすかった。10-12月期の主要企業決算が順調なスタートとなったことも買い安心感につながっている。ただ、短期的な過熱感も意識されやすく、指数は下げに転じる場面もあった。VIX指数は12.32から12.10へ低下した

 

NY外国為替市場:米国の3連休を控えてポジション調整の動き

ドル/円は、12月米住宅着工件数が年率換算で160.8万件と予想の137.5万件を上回ると円売り・ドル買いが先行し一時110.21円付近まで値を上げたものの、先行指標の一種である12月建設許可件数が141.6万件と予想の146.8万件を下回ると上値が重くなった。12月米鉱工業生産指数や1月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)速報値が予想を下回ったことも相場の重石となり、一時110.05円と日通し安値を付けた。米国の3連休を控えてポジション調整目的の円買い・ドル売りが入りやすい面もあった。

ユーロ/ドルは、ルメール仏経済・財務相が『米国が制裁を課せば、EUは速やかに報復する』と発言したことを受けて、欧米の通商問題を巡る懸念が高まりユーロ売り・ドル買いが優勢になった。12月米住宅着工件数など一部米指標が予想を上回ったこともユーロ売り・ドル買いを誘い、一時1.1086ドルと日通す安値を付けた。市場では『来週の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を前に思惑的な売りが広がった』との指摘もあった。

 

NY原油先物市場は小幅に続伸:世界的なリスク選好の動きを好感し買い

米中通商協議『第1段階の正式合意』後の底堅さは継続され、くわえて世界的な株高もリスク資産・原油の買い先行につながった。しかしながら、国際エネルギー機関(IEA)の月例報告『石油輸出国機構(OPEC)プラスの協調減産にもかかわらず、今年の世界全体の産油量は需要を上回るペースで増加する見通し』が原油先物の重石となった。米国内の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週末比14基増加の673基となった。

 

NY金先物市場は反発:欧米の通商問題対立懸念が高まり買い優勢

NY金先物市場は1549.30-1561.40ドルのレンジ相場となった。ルメール仏経済・財務相は本日『米国が制裁を課せば、EUは速やかに報復する』と発言した。通商問題を巡り欧米の対立が浮き彫りになると、安全資産の金は買い戻しが優勢となった。12月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値)が市場予想や前回値を下回ったことも金先物の下値を支えた。また、ポジション調整的な買いも入った。

 

米国債券市場は続落:米中景気の改善期待から売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)1.82%で終了した。米中景気の改善期待で安全資産とされる米国債に売りが出た。米国株が連日で史上最高値を更新したことも相場の重石となった。

カテゴリー: 朝の市場コメント

カテゴリー

カレンダー

4月 2024
« 1月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ページの先頭へ