FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:好調な大手米銀の決算発表で底堅い展開

NYダウは32.62ドル高の28939.67、ナスダックは22.60ポイント安の9251.33で取引を終了した。JPモルガン・チェースやシティグループなどの大手米銀の10-12月期決算が予想を上回ったため、投資家心理が上向き買いが広がった。NYダウは一時140ドル超上げた。ただ、米国が発動済みの対中関税について『大統領選後まで維持する可能性が高い』との報道が伝わると、第二段階目以降の交渉への先行き不透明感から上げ幅を縮小する展開となった。ナスダックは、過去最高値を更新していただけに利益確定の売りが優勢となった。 VIX指数は12.32から12.39へ上昇した。

 

NY外国為替市場:ドル/円は110.00円を挟んでもみ合う展開

ドル/円は、米中貿易協議の『第1段階合意』の署名式を15日に控える中、米国が中国を『為替操作国』認定から解除したことを受けて、投資家のリスク選好機運が強まり一時110.11円付近まで値を上げた。半面、110円台では戻り売りなどが出やすく、上値も限定的だった。『米国が現在中国からの輸入品に課している関税は11月の大統領選後まで維持される可能性が高い』との一部報道が伝わると、109.83円の本日安値まで値を下げた。ただ、トランプ米大統領は依然から『第2段階合意』については『11月の選挙後になる可能性』と発言しており、大きなサプライズにはならなかった。NYダウもこの報道を受けて下げに転じる場面もあったが、結局小幅高で終えた。 

ユーロ/ドルは、ユーロ/スイスフランの下落をきっかけにユーロ売り・ドル買いが先行し、一時1.1104ドルと日通し安値を付けたものの、米長期金利が低下すると買い戻しが優勢になり、一時1.1135ドル付近まで持ち直した。 

米財務省は13日公表した為替報告書で、スイスを為替操作の監視リストに追加した。これを受けて、スイス政府が『競争優位性を得るために自国通貨を操作することは一切ない』と強調したためユーロ売り・スイスフラン買いが優勢となった。

 

NY原油先物市場は小反発:買い方の投げ売り一巡後は底堅い展開

NY原油先物市場は57.72ドル-58.72ドルのレンジ相場となった。時間外では57ドル後半で1カ月以上ぶりの安値を記録したが、ロングの投げが一巡すると底堅さを取り戻した。通商協議を巡り米中が歩み寄ったことで、エネルギー需要への楽観的な見方が相場の支えとなった。明日発表の週間石油統計では原油在庫の減少が予想されていることも買い戻しを誘った。

 

NY金先物市場は続落:リスク選好から上値の重い展開

NY金先物市場は1536.40-1549.50ドルのレンジ相場となった。米中通商協議の『第1段階合意』署名を控える中、米株主要3指数がザラ場で史上最高値を更新するなどリスクオンの地合いが続いた。安全資産の金の上値は重いまま、前日比マイナス圏で推移した。 アジア市場ではポジション調整的な売りが優勢だった。

 

米国債券市場は反発:低調な米インフレ指標受け買いが優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)1.81%で終了した。12月米消費者物価指数(CPI)とエネルギーと食品を除くコア指数が予想を下回ったことを受けて、買いが優勢となった。

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