FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:週末による利益確定売りが優勢

NYダウは133.13ドル安の28823.77、ナスダックは24.57ポイント安の9178.86で終了した。来週から本格化する米主要企業の10-12月決算を前にポジション調整目的の売りが優勢となった。史上最高値を付けたあとの週末をあって利益確定目的の売りが出やすかった。2度の墜落事故を起こした新型旅客機『737MAX』を巡る社内記録を公表したボーイングが2%近く下落し、指数の下落寄与度トップとなった。VIX指数は12.54から12.56へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下でドルの上値が重い展開

ドル/円は、一時109.69円と日通し高値を付けたものの、低調な12月米雇用統計を受けて109.51円付近まで失速した。売り一巡後は買い戻しが優勢となり109.69円付近まで再び上げたものの、小高く始まったNYダウが一時160ドル超下落すると再度下落した。米長期金利が1.81%台まで低下したことも相場の重石となり、一時109.44円と日通し安値を付けた。なお、トランプ米政権はこの日、イランがイラクにある米軍基地を弾道ミサイルで攻撃したことを受けて、イラン高官や企業など合わせて20以上の個人や団体に制裁を科すと発表した。今後もイランへの圧力を強めていく方針を示した。ただ、為替相場への影響は限定的となっている。
 米労働省が発表した12月米雇用統計で、非農業部門雇用者数は前月比14万5000人増と予想の前月比16万4000人増を下回った。平均時給も前月比0.1%上昇/前年比2.9%上昇と予想の前月比0.3%上昇/前年比3.1%上昇を下回った。失業率は3.5%と市場予想通りの結果となった。

ユーロ/ドルは、低調な12月米雇用統計を受けて一時1.1114ドルまで買いが先行したものの、前日の高値1.1120ドルが目先レジスタンスとして意識されると1.1086ドル付近まで押し戻された。ただ、そのあとは米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが優勢となり、前日高値を上抜けて一時1.1129ドルまで上値を伸ばした。 

 

NY原油先物市場は続落:弱い米雇用統計受け石油需要の低下懸念から売り優勢

NY原油先物市場は、12月米雇用統計が弱い結果となったことで石油需要の低下が懸念され、NY原油先物は59ドル割れまで売りが先行した。トランプ米政権が新たな対イラン制裁を発表したが、既にイラン産原油は禁輸措置をとっているため、相場に直接影響がないとの見方から上値は限られた。また、中東の緊張は存続するとの見方はあるものの、軍事的な反撃は回避される可能性が強く、供給ひっぱく懸念が後退した。米国内の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週末比11基減少の659基となった。

 

NY金先物市場は小幅高:米国株安と米長期金利低下で買い戻し優勢

NY金先物市場は1546.70-1562.20ドルのレンジ相場となった。安全資産とされる金はリスク志向地合いの中で上値が重かったが、弱い12月米雇用統計を受けて反発した。また、米国株主要3指数が史上最高値の更新後に売り優勢となったことや米長期金利の低下も、金の買い戻しを後押しした。 

 

米国債券市場は続伸:ていちょうな12月米雇用統計受け買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)1.82%で終了した。低調な12月米雇用統計の結果を受けて、米景気の先行きに対する強気な見方がやや後退した。相対的に安全資産とされる米国債に買いが入った。 

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