FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:米国とイランの対立激化を警戒した売り優勢

NYダウは119.70ドル安の28583.68、ナスダックは2.88ポイント安の9068.58で取引を終了した。米国とイランの対立激化への警戒感から売りが優勢となり、一時130ドル超下落した。個別ではメルクやJPモルガン・チェース、キャタピラーなどの下げが目立った。半面、ボーイングは堅調だった。米著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハザウェイによる同社株取得観測を背景に買いが集まった。VIX指数は13.85から13.79へ低下した。

 

NY外国為替市場:中東報道に為替市場は振られる展開

ドル/円は、米国とイランの対立が激化するなか、『イランは13の対米報復シナリオを検討』との報道が伝わり、欧州市場序盤に一時108.20円と日通し安値を付ける場面もあったが、下押しは限定的だった。NY市場では全般ドル買いが進んだ流れに沿って、底堅く推移した。12月米ISM非製造業指数や11月米製造業新規受注が予想より強い内容となったことを受けて、一時108.63円と日通し高値を付けた。取引終了にかけては『イラクの米軍基地がイランの攻撃を受けている』との一部報道が伝わり一時108.35円付近まで売られたものの、訓練用サイレンを受けての誤報だったことからすぐに持ち直した。 

ユーロ/ドルは、欧州通貨やオセアニア通貨に対してドル高が進んだ流れに沿ってユーロ売り・ドル買いが先行した。前日の安値1.1157ドルを下抜けて一時1.1134ドルまで値を下げた。12月米ISM非製造業指数が55.0と予想の54.5を上回ったことも相場の重石となった。

 

NY原油先物市場は反落:利益確定売りが上値を抑える

NY原油先物市場は62.11ドル-63.15ドルのレンジ相場となった。イランと米国との緊張は高まったままだが、石油輸送の大動脈とされるホルムズ海峡の封鎖はひとまずないとの見方が広がり、ロングポジションを減らす動きが強まった。石油メジャー・米シェブロンのCEOが、原油市場は十分な供給があると発言したことも相場の重石となった。また、中東地域における地政学的リスクの増大を意識した買いは一巡しつつあり、利益確定を狙った売りが上値を抑えた。

 

NY金先物市場は小幅続伸:地政学的リスクの継続で買い優勢

NY金先物市場は1557.00-1574.90ドルのレンジ相場となった。為替相場でドル買いが強まったことや、12月米ISM非製造業指数が市場予想を上回ったことなどで伸び悩む場面はあったが、昨年末からの地合いは維持された。『イランは13の対米報復シナリオを検討』との報道も中東の地政学リスクの高まりを意識させ、安全資産とされる金の下値を支えた。

 

米国債券市場は続落:良好な米経済指標受けて売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)1.82%で終了した。12月米ISM非製造業指数が予想を上回ったことで安全資産とされる米国債に売りが出たものの、米イラン対立激化への懸念からリスク回避の買いも入ったため下値は限定的だった。 

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