FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:年初の新規投資資金流入で持ち直す

NYダウは68.50ドル高の28703.38、ナスダックは50.70ポイント高の9071.46で取引を終了した。米軍によるイラン革命防衛隊司令官の殺害を受けて、米国とイランの対立激化を警戒する売りが先行し一時210ドル超下げた。しかし、年初で新規の投資資金が流入しやすいこともあり、売り一巡後は徐々に買い戻しが優勢になった。終盤上げに転じ、ほぼ高値で引けた。 VIX指数は14.02から13.85へ低下した。

 

NY外国為替市場:過度なリスク回避後退でドルの買い戻し

ドル/円は、米軍によるイラン革命防衛隊司令官の殺害を受けて中東情勢の緊迫化が警戒され、週明けのアジア市場では株安と円高が進み一時107.77円と昨年10月10日以来約3カ月ぶりの安値を付けた。ただ、『107円台では本邦実需勢の買いが断続的に入っている』との指摘があり、NY市場では底堅く推移した。一時は210ドル超下落した現物のNYダウが上げに転じると、投資家の過度なリスク回避姿勢が後退した。ドル/円にも買い戻しが入り、一時108.51円と日通し高値を付けた。この日発表の12月米サービス部門PMI改定値が52.8と予想の52.2を上回ったほか、12月米総合PMI改定値が52.7と前回の52.2から改善したことも相場の支援材料となり、一時は1.75%台まで低下した米長期金利が1.81%台まで上昇したこともドル買いを誘った。

ユーロ/ドルは、欧州時間に発表された12月独サービス部門PMI改定値や12月ユーロ圏サービス部門PMI改定値が予想より強い内容となったことを受けてユーロ買いが先行し、一時1.1206ドルまで買われた影響が残った。もっとも、NYの取引時間帯では米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出たため、一時1.1181ドル付近まで下押しする場面があった。

 

NY原油先物市場は続伸:中東情勢の緊張の高まりで買い優勢

NY原油先物市場は、イランと米国を巡る中東情勢の緊張は更に高まり、週明け時間外取引から買いが強まった原油先物は一時64ドル後半まで大きく値を上げた。もっとも、急ピッチで上昇した反動からNY時間にはポジション調整売りが優勢となり、63ドル割れとなる場面もあった。荒い値動きが続くなか、引けにかけては前営業日比プラス圏まで持ち直した。また、米国軍を追放する意向を見せたイラクに対しても友好的な撤退とならなかった場合、大規模制裁を課すと脅かした。

 

NY金先物市場は続伸:引き続き中東情勢緊迫化が買い材料

NY金先物市場は1562.30∸1590.90ドルのレンジ相場となった。先週末から急速に高まった米イラン間の緊張は週明けの金融市場でも強く意識され、安全資産の金に資金が向かった。時間外から上昇した金先物はNY勢が本格参入すると利益確定売りに押されたが、下値は堅いままだった。ただ、米国株(主要3指数)が揃って反発したこともあり、金先物の上げ幅も前週末と比べると限定的となった。

 

米国債券市場は反落:米国株の持ち直しで売り優勢に

米国債券市場で長期ゾーンは3営業日ぶりに反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)1.81%で終了した。米国株相場の持ち直しや米経済指標の改善を受けて債券売りが出た。 

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