FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:米中貿易協議の進展期待が相場の下支え

NYダウは23.87ドル高の28645.26、ナスダックは15.77ポイント安の9006.62ポイントと12営業日ぶりに反落して取引を終了した。米中貿易協議の第1段階合意を巡り、『調印に向けて作業が順調に進んでいる』との観測が引き続き相場を支えた。『年末商戦は好調だった』との観測も買いを誘った。年末で経済指標や政治イベントも乏しく、小幅な値動きに終始する展開となった。 VIX指数は12.65から13.40へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下でドルの上値重い展開

ドル/円は、ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだ円売り・ドル買いが観測されると一時109.59円付近まで値を上げる場面もあった。しかし、フィキシング通過後はさえない展開になった。円以外の通貨に対してはドル売りが優勢となった影響で徐々に弱含むと、東京時間の安値109.43円を下抜けて一時109.39円まで値を下げた。米長期金利が1.86%台まで低下したことも相場の重石となった。

ユーロ/ドルは、欧州株相場が上昇しリスク・オンの地合いが継続されたことで、ユーロ/ドルを筆頭に全般ドル売りが先行した。米国株市場でNYダウが史上最高値を更新するなど底堅く推移したこともドル売り・欧州通貨買い、ドル売り・オセアニア通貨買いを促し、一時1.1188ドルと13日以来の高値を付けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスも一時96.92と13日以来の低水準を付けた。
 なお、欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会のフォンデアライエン委員長は仏紙とのインタビューで、英国との通商交渉の期間が短いことについて『深刻に懸念している』との考えを示したが、相場の反応は限られた。

 

NY原油先物市場は続伸:原油在庫減少とリグ稼働数減少が買い材料

NY原油先物市場は、ロシアのノバク・エネルギー相が『来年OPECプラスが協調減産を終了する可能性がある』との見解を示すと、連日上昇していたことで利食いが先行した。しかしEIAが発表した原油在庫が予想よりも大幅な取り崩しだったことが分かると、徐々に買い戻しが入り4日続伸して引けた。米国内の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週末比8基減少の677基となった。リグ稼働数が減少し、供給ひっ迫懸念が買い材料となった。

 

NY金先物市場は小幅高:ドルが弱含んだことで買い戻し

NY金先物市場は1512.10-1519.90ドルのレンジ相場となった。金先物価格は連日上昇していたこともあり、利食い売りが入り一時前日比でマイナスに沈む場面もあった。しかし欧州通貨やオセアニア通貨に対してドルが弱含むと、対ドルで取引される金先物は割安感から買いが優勢となり4日連続して続伸して引けた。ただ、年末前でまとまった規模の取引は観測されなかった。

 

米国債券市場は続伸:機関投資家のポジション調整買い

米国債券市場で長期ゾーンは3日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は高い)1.87%で終了した。月末を控えて機関投資家による保有債券の残存年限(デュレーション)を長期化するための買いが入った。 

 

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