FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:利益確定売りに押される展開

NYダウ36.08ドル安の28515.45、ナスダックは7.24ポイント高の8952.88で取引を終了した。トランプ米大統領が『米国は中国とうまくやっている』と述べたことで、米中貿易摩擦の緩和期待を背景に買いが先行したものの、連日で過去最高値を更新していただけに利益確定の売りが優勢となった。なお、この日はクリスマスの前日で短縮取引だった。VIX指数は 12.61から12.67へわずかに上昇した。

 

NY外国為替市場:クリスマス休暇で商いは閑散で小動きの展開

ドル/円は、市場参加者の多くが既にクリスマス休暇に入ったため商いは閑散だったが、一時109.33円と日通し安値を更新した。12月米リッチモンド連銀製造業景気指数が▲5と予想の1を下回ったうえ、堅調な米5年債入札を受けて米長期金利が低下したため円買い・ドル売りがじわりと強まった。小高く始まったNYダウが下げに転じたことも相場の重し。もっとも、NY時間の高値は109.41円で値幅は8銭程度と非常に小さかった。今日一日を通しても11銭程度の値幅だった。
 トランプ米大統領はこの日、滞在先のフロリダ州で記者団に対し、中国との貿易交渉で達した『第1段階合意』について『迅速に署名するつもりだ』と述べ、調印式に向けて順調に進んでいることを強調した。 

ユーロ/ドルは、一時1.1069ドルと日通し安値を付けたものの、20日の安値1.1066ドルが目先サポートとして意識されると買い戻しが優勢に。堅調な米5年債入札後に米金利が低下(10年債利回りは一時1.89%台まで低下)したことも買い戻しを誘い、一時1.1093ドル付近まで持ち直した。ただ、アジア時間に付けた日通し高値1.1094ドルを上抜けることは出来なかった。 

 

NY原油先物市場は続伸:原油在庫が減少するとの思惑から買い優勢

NY原油先物市場は60.47ドル-61.16ドルのレンジ相場となった。先週20日までの1週間で米国内の原油在庫が大きく減少したとの予想があり、原油先物価格はじり高となった。またクリスマス・イブで市場流動性が低いことが、原油先物の上げ幅を広くしたとの声も聞こえた。また、2020年も主要産油国における減産体制は維持されるとの期待は残されており、原油先物は底堅い動きを見せた。なおイブのため本日の取引はNY午後1時までという短縮取引だった。 

 

NY金先物市場は大幅続伸:休暇リスクによるヘッジ買い優勢

NY金先物市場は、1488.10-1505.00ドルのレンジ相場となった。クリスマス休暇や年末にむけたリスクヘッジで、安全資産とされる金や銀などに資金が流れ、金先物は11月上旬以来となる1500ドル台を回復した。米金利が低下したことや、ドルの上値が限られたことも金先物価格を支えた。 

 

米国債券市場は反発:5年債入札好調で債券買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)1.90%で終了した。クリスマスを控え商いが細る中、5年債入札が堅調な需要を集めたことを受けて、債券買い(金利は低下)が優勢となった。

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