FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米中貿易交渉の合意が引き続き好感

NYダウは31.27ドル高の28267.16、ナスダックは9.13ポイント高の8823.36で取引を終了した。11月住宅着工・建設許可件数や鉱工業生産が予想を上振れ、買いが先行した。また、前週に米中が貿易交渉の『第1段階』の合意に達したことが引き続き好感された。ゴールドマン・サックスやホーム・デポ、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)などが買われ指数の上昇に寄与した。しかし、英首相が欧州連合(EU)離脱について、通商協議の動向に関わらず2020年末までに完了する方針を示し、今後の混乱を予想する見方から上値は限られた。VIX指数は12.14から12.29へ上昇した。

 

NY外国為替市場:欧州通貨が主導となりドル/円は蚊帳の外

ドル/円は、欧州市場序盤に一時109.63円と日通し高値を付けたあとはじり安の展開になった。特に新規のドル売り材料は伝っていないが、ポンド/円主導で円高が進んだ流れに沿って一時109.44円と日通し安値を付けた。ただ、米国株相場が史上最高値を更新し、米長期金利が上昇したためドルの下値は限られている。トランプ米大統領はツイッターに『FRBが量的緩和と利下げをすれば非常にすばらしい』『ドルは他の通貨に対して非常に強く、インフレはほとんどない』と投稿し、FRBに量的緩和と利下げを再要求したが相場の反応は限定的だった。 

ユーロ/ドルは、欧州時間発表の10月ユーロ圏貿易収支が予想より良好だったことを受けて一時1.1175ドルと日通し高値を付けたものの、13日の高値1.1199ドルがレジスタンスとして働くと失速した。ポンド/ドルの下落につれたユーロ売り・ドル買いも出て一時1.1145ドル付近まで下押しした。そのあとは新規材料難から1.11ドル台半ばで値動きが鈍った。

 

NY原油先物市場は続伸:需給関係が良好となるとの思惑から買い優勢

NY原油先物市場は60.03ドル-61.06ドルのレンジ相場となった。今月第1週は石油輸出国機構(OPEC)プラスによる追加減産が決定し、第2週には米中通商協議が『第1段階の合意』に至り、それらを好感した買いが継続した。本日は目立った押しもないまま、13日の高値60ドル半ばを超えると上げ足を速め、一時61ドル台まで上値を伸ばした。また、2020年にかけて需給関係はまずまず良好な状態が続くとの見方が増えており、原油先物は強い動きを見せた。米国株式の上昇も一部で材料視された。

 

NY金先物市場はほぼ横ばい:英国のEU離脱への不透明感が意識

NY金先物市場は1478.40-1484.90ドルのレンジ相場となった。英国・EU離脱後の移行期間を巡る不透明感が意識され、安全資産の金は買いが先行した。為替相場でドルが対ユーロで下落したことも、ドル建ての金先物の押し上げ要因となった。もっとも、本日発表された米指標は総じて経済の堅調さを示し、金の上値を追う動きも強まらなかった。1480ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は続落:良好な米経済指標や米国株高を嫌気

米国債券市場で長期ゾーンは続落(金利は上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)1.88%で終了した。英国債相場の上昇につれた買いが先行したものの、良好な米経済指標を受けて次第に売りが優勢となった。米国株が連日で史上最高値を更新したことも相場の重し。 

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