FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米中貿易協議の進展期待から買い優勢

NYダウは146.97ドル高の27649.78、ナスダックは46.03ポイント高の8566.67で取引を終了した。『米中貿易協議の第1段階において制裁関税の一部撤回で合意に近づいている』との報道をきっかけに、米中貿易協議の進展期待が再び強まり、投資家の買い安心感につながった。NYダウは一時220ドル超上げた。また、原油相場や米長期金利の上昇も好感され、終日堅調推移となった。VIX指数は15.96から14.80へ低下した。

 

NY外国為替市場:米中貿易協議の進展期待からリスク選好のドル買い

ドル/円は、日本時間夕刻に『米中貿易協議の第1段階において制裁関税の一部撤回で合意に近づいている』との報道が伝わると、投資家のリスク回避姿勢が後退した。日米株価指数先物がプラス圏に浮上したほか、米長期金利も上昇に転じたため円売り・ドル買いが優勢になった。NY市場に入ると、11月ADP全米雇用報告で政府部門を除く非農業部門雇用者数が前月比6万7000人増と予想の14万人程度増を下回ったほか、11月米ISM非製造業指数が53.9と予想の54.5より弱い数字となったことが明らかになった。指標発表直後はドル売りが強まる場面もあった。ただ、現物のNYダウが一時220ドル超上昇したことあって、ドル円は終始底堅く推移した。トランプ米大統領が『中国との交渉は非常に順調だ』と述べたことも相場の支援材料となり、一時108.96円と日通し高値を付けた。 

ユーロ/ドルは、低調な米経済指標が相次いだことを受けてユーロ買い・ドル売りが先行し一時1.1116ドルと11月5日以来約1カ月ぶりの高値を付けたものの、その後失速した。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出て、一時1.1067ドルと欧州時間に付けた日通し安値に面合わせした。ユーロポンドが大幅に下落した影響も受けた。

 

NY原油先物市場は大幅続伸:原油在庫の減少と減産拡大の思惑から買い優勢

NY原油先物市場は56.28ドル-58.66ドルのレンジ相場となった。米エネルギー情報局(EIA)公表の週間在庫統計で原油在庫は予想以上に減少していたことや、石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成するOPECプラスが3日に開いた共同技術委員会(JTC)では、減産拡大について議論されなかったようだが、総会で協調減産の拡大について協議するとの思惑が広がったことが買い材料となった。また、米国株式の反発も買い材料視された。

 

NY金先物市場は反落:米中貿易協議の進展期待から売り優勢

NY金先物市場は1476.70-1489.90ドルのレンジ相場となった。米中貿易の合意成立は2020年の大統領選挙後になるとの見方は残されているが、『米中が貿易合意に近づいている』との一部報道で、昨日までのリスク回避の流れが後退した。安全資産とされる金は売られた。米国株式の反発や米金利上昇を受けたドル高も、ドル建て金価格の押し下げ要因となった。 

 

米国債券市場は反落:リスク選好の動きから売り優勢に

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.06%高い(価格は下落)1.77%で終了した。米中協議の進展期待で安全資産とされる米国債に売りが出た。米国株の上昇も相場の重石となった。

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