FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:ハイテク株の売りに下げ幅拡大

NYダウは201.95ドル安の24462.94、ナスダックは91.93ポイント安の7146.13で取引を終了した。主要経済指標の発表に乏しく、寄り付き後は小動きの展開となった。しかし、トランプ大統領がOPECを批判し、一時的に原油価格が下落したほか、スマートフォン販売鈍化への警戒感からアップルが急落し、ハイテク株に売りが広がり、終日軟調推移となった。米長期金利の上昇も投資家心理を冷やし一時290ドル近い下げ幅となった。VIX指数は15.96から16.88へ上昇した。

 

NY外国為替市場:ロンドンフィキシングでドル売り優勢

ドル/円は、ドルは全面高の地合いに沿ったほか、米長期金利の上昇も支えに一時107.86円と2月21日以来の高値を更新した。しかし、同日高値107.90円の上抜けに失敗すると失速した。また、ロンドンフィキシング(日本時間24時)に向けてドル売りが出たうえ、NYダウの290ドル近い下落も重石となり、107.50円近辺まで下落した。引けにかけては107.60円前後での持ち高調整が続いた。ユーロ/ドルは、全般ドル高の流れや米長期金利上昇を背景に欧州時間からユーロ売りが活発化した。また、『ECBはQE終了示唆を7月まで待つことを視野に入れている』との歩道も嫌気された。ロンドンフィキシングでドル売りが持ち込まれると、その後もショートカバーが続き1.2300ドルまで切り替えしたが、次第に方向感を欠いた。

 

NY原油先物市場は小幅高:トランプ大統領のツイッターで一時急落

NY原油先物市場は一時67.49ドルまで売られたが反転した。トランプ大統領が『またOPECの仕業のようだ。海上の船は(原油搭載)満タンで、記録的な水準の石油が至るところにある。原油価格は人為的に非常に高い。良いことではなく容認できない』とツイッターに投稿したことを受けて原油価格は急落したが、需給のひっ迫観測が根強く次第に買いが優勢となった。ただ、米長期金利の上昇やドル高を意識して原油価格の上げ幅は縮小した。米ベーカー・ヒューズ社が発表した米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数は前週末比5基増加の815基となった。

 

NY金・銀先物市場は続落:ドル高と米長期金利上昇を嫌気

NY金先物市場は一時1337.00ドルまで売られた。米長期金利の上昇やドルが主要通貨に対して強含んだことを意識して短期筋などの売りが活発化した。米国株が弱含みとなったが、株安は米長期金利の上昇によるものとみられており、金価格に対する支援材料にはならなかった。

 

米国債券市場は続落:原油高と持ち高調整による売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.05%高い(価格は下落)2.96%で終了した。2014年1月10日以来約4年3ヵ月ぶりの高水準となった。原油価格の底堅い動きがインフレ圧力につながるとの見方から債券売りが優勢となった。さらに、来週2年債、5年債、7年債の入札を控えて持ち高調整の売りも出た。

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