FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:好決算銘柄や中国関連銘柄に買い優勢

NYダウは152.53ドル高の26958.06ドル、ナスダックは57.32ポイント高の8243.12で取引が終了した。米主要企業の決算発表がピークを迎える中、半導体のインテルが8%と大幅高となり、株価指数を押し上げた。また、10月の米中貿易協議での『部分合意』について、米中は調印を目指して条件交渉を続けている。米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表とムニューシン米財務長官が25日、中国の劉鶴副首相と電話協議し『合意は最終段階に近づいた』と伝わったため、中国関連とされる銘柄を中心に買いが広がった。VIX指数は13.71から12.65へ低下した。

 

NY外国為替市場:上値では国内輸出企業のドル売りが重石

ドル/円は、ユーロ/円などクロス円の下落につれた売りが先行したほか、NYダウ先物が70ドル下げたことで一時108.51円と日通し安値を付けたものの、前日の安値108.50円がサポートとして意識されると徐々に買い戻しが優勢となった。安く始まったNYダウが一時200ドル超上昇したことで、投資家がリスクを取りやすくなるとの見方から円売り・ドル買いがさらに進んだ。米長期金利の上昇に伴う買いも入り、一時108.77円と17日以来の高値を付けた。ただ、買い一巡後は伸び悩む展開になった。米国株が上げ幅を縮めたことが相場の重石となったほか、市場では『108.80円には国内輸出企業のドル売り注文が観測されている』との指摘がありドルの上値を抑えた。

ユーロ/ドルは、欧州市場では10月独IFO企業景況感指数が予想を若干上回ったことで一時1.1123ドルまで上昇する場面もあったが、そのあとは徐々に弱含んだ。前日に開催されたECB定例理事会では、11月から再開される量的緩和策を必要な限り維持する姿勢を示された。政策金利は据え置かれたものの、緩和的な金融政策の継続でユーロ売りが出やすい状況だった。前日の安値1.1093ドルを下抜けて一時1.1073ドルまで値を下げた。

 

NY原油先物市場は上昇:米中貿易交渉前進で需要拡大期待で買い優勢

主要産油国の減産への動きや、原油在庫の減少を受けて週を通じて原油価格を押し上げた地合いが継続した。また、米中の貿易交渉が前進したとの報道があり、米中対立が和らげば世界景気の追い風となるとの見方が広がり、原油需要の拡大につながるとみた買いが入った。56.72ドルまで上昇し9月27日以来の高値を更新した。米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数は前週末比17基減少の696基と大幅に減少した。CFTCが25日に発表した22日時点の建玉によると、投機筋による原油先物の買越幅は前週比9,288枚増と2週連続増加となる36万6172枚となった。

 

NY金先物市場は続伸:米国株高を嫌気した売り優勢

NY金先物市場は3日続伸した。米連邦準備理事会(FRB)が29~30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを決めると予想されており、金市場に資金が流入しやすい地合いが続くとの期待から買いが優勢となった。ただ、買い一巡後は、米国株式市場で上げ幅を広げたことで、リスク回避の金買いが後退し伸び悩んだ。CFTCが25日に発表した22日時点の建玉によると、投機筋による金先物の買越幅は前週比6,105枚増加となる25万9132枚となった。

 

米国債券市場は下落:米中貿易の進展期待から売り優勢 

米国債券市場で長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%(価格は下落)1.79%で終了した。利回りは一時1.8119%前後と9月19日以来約1ヵ月ぶりの高水準を付けた。米中貿易協議の進展期待が高まり、相対的に安全資産とされる米国債に売りが出た。

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