★米国株式市場は上昇:米中貿易協議で部分的合意を好感
NYダウは319.92ドル高の26816.59、ナスダックは106.26ポイント高の8057.04で取引を終了した。『米中は貿易協議で部分的な合意に達したようだ』との米メディア報道を受けて、キャタピラーやダウ、3Mなど中国関連とされる銘柄に買いが先行した。取引終了間際にはトランプ米大統領が『米中は重大な第1段階の合意に達した』などと発言した。米中貿易摩擦が緩和に向かうことを好感した買いが加速し、一時510ドル超高の2万7013ドルまで上昇した。なお、アップルは約1年ぶりに上場来高値を更新した。VIX指数は17.57から15.58へ低下した。
★NY外国為替市場:米中通商交渉の進展でリスク選好のドル買い
ドル/円は、米中閣僚級貿易協議がワシントンで開催される中、トランプ米大統領がツイッターに『中国との貿易交渉で良いことが起きている』と投稿すると、米中通商交渉の進展期待が高まった。米長期金利が1.76%台まで上昇し、NYダウが500ドル近く上げると円売り・ドル買いが活発化した。日経平均先物が440円上昇したことも追い風となり、一時108.63円と8月1日以来の高値を付けた。10月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)速報値が96.0と予想の92.0を上回ったことも好感された。もっとも、NY時間午後に入るとやや神経質な動きとなった。米中貿易協議が終了したと伝わると108.28円付近まで下押ししたものの、『米中閣僚級貿易協議では部分的な合意に達した。貿易戦争の一段の激化が回避される可能性』と伝わり108.59円付近まで持ち直した。トランプ米大統領が劉鶴中国副首相の会談後に『米中は重大な第1段階の合意に達した』『合意に知財や金融サービス、農産品購入が含まれる』などと述べ、部分合意したことを公表すると、NYダウが510ドル超上昇した。ドル円も108.58円付近まで強含んだ。しかし、NYダウが失速するとドル円も引けにかけて弱含んだ。いったん『材料出尽くし』として米株やドル円に売りが出た。
ユーロ/ドルは、ポンドドルの上昇につれたユーロ買い・ドル売りが先行し、一時1.1063ドルと欧州時間に付けた日通し高値に面合わせしたが、上抜けることは出来なかった。そのあとは1.10ドル台半ばでのもみ合いに終始した。ポンド/ドルは節目の1.2700ドルを上抜けて一時1.2707ドルと7月1日以来の高値を付けた。英国の合意なきEU離脱への懸念が薄れポンド買い戻しが加速した。
★NY原油先物市場は続伸:紅海でイラン石油タンカー損傷報道で買い優勢
NY原油先物市場は、サウジアラビア沖の紅海でイラン石油タンカーが損傷したとの報道で、中東情勢の緊迫化が供給ひっ迫につながるとの懸念が買い材料となった。また、米中通商協議への期待感を背景に米株が大幅に上昇するなど、投資家のリスク選好ムードが高まり、原油も買いが優勢となった。トランプ米大統領はツイッターに『中国との貿易交渉で良いことが起きている』と投稿した。 米国内の石油掘削装置(リグ)は前週比2基増加の712基となった。
★NY金先物市場は続落:米中通商協議進展を嫌気
Ny金先物市場は1478.00-1508.80ドルのレンジ相場となった。閣僚級の米中協議の2日目を迎えたこの日も、協議進展への期待感が強く、米株・米長期金利が大幅に上昇し、安全資産の金の需要が後退した。
★米国債券市場は続落:米中対立が和らぐとの期待から売り優勢
米国債券市場で長期ゾーンは3日続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.06%高い(価格は下落)1.73%で終了した。トランプ米大統領がツイッターに『中国との貿易交渉で良いことが起きている』と投稿したほか、『中国が農産品の購入で譲歩する一方、米国が来週予定している中国製品に対する関税の引き上げを見送る方針』との報道が伝わった。米中対立が和らぐとの期待が高まり、安全資産とされる米国債に売りが出た。
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