FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:リスク回避姿勢が後退した買い優勢

NYダウは150.66ドル高の26496.67、ナスダックは47.04ポイント高の7950.78で取引を終了した。米中通商協議を巡る期待や英国の合意なきEU離脱の確率が低下しているとの見方から、投資家のリスク回避姿勢が後退し買いが優勢となった。トランプ米大統領が『11日に中国副首相とホワイトハウスで会う』とツイートすると、『何らかの合意があるのではないか』との観測が広がり一時250ドル超上げた。もっとも、協議の先行きを見極めたい投資家は多く、買いの勢いは限られた。VIX指数は18.64から17.57へ低下した。

 

NY外国為替市場:米中通商協議進展期待からドル買い・円売り

ドル/円は、米中両政府はこの日、ワシントンで2カ月半ぶりに閣僚級貿易協議を開催した。交渉が進展するとの期待から円売り・ドル買いが先行した。トランプ米大統領が『11日に中国副首相とホワイトハウスで会う』とツイートすると、『米中が何らかの合意に至るのではないか』との観測が広がり円売り・ドル買いが活発化した。取引終了前にトランプ米大統領が『閣僚級の米中通商協議はうまく進んでいる』とし、『明日も協議が継続する』と明らかにすると一時108.02円と1日以来の高値まで上値を伸ばした。もっとも、ドル円は一時107.76円付近まで伸び悩む場面もあった。アジア時間早朝には『劉鶴副首相が率いる中国代表団は閣僚級協議を1日で切り上げ、10日にワシントンを発つことを計画』との報道が伝わった一方、ホワイトハウスは『中国との協議は予定通り11日まで続く』としてこの報道を否定した。米中協議を巡る情報が錯綜しマーケットは神経質になっていた。NY市場でも協議の先行きを見極めたい投資家は多く、節目の108.00円をバックに戻り売りなどが出ていた。 

ユーロ/ドルは、米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出たほか、ユーロポンドの下落につれた売りが出て1.1002ドル付近まで下押しした。

 

NY原油先物市場は反発:米中通商協議への期待高まり買い優勢

NY原油先物市場は51.38ドルー53.97ドルのレンジ相場となった。米中通商協議への楽観ムードが広がり、投資家のリスク選好志向が高まったことが背景となった。また、石油輸出機構(OPEC)が12月の総会で一段の減産も選択肢に入れて検討するとの意向を示したことも、原油の買いを後押しした。

 

NY金先物市場は反落:リスク回避後退で売り優勢

NY金先物市場は1495.70-1522.30ドルのレンジ相場となった。閣僚級の米中通商協議がこの日に再開した。トランプ米大統領が11日に劉・中国副首相と会談すると明らかにしたことも米中協議への期待感を強め、投資家のリスクオフムードが後退し、金は売りが優勢となった。 

 

米国債券市場は続落:リスク回避の後退で売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.09%高い(価格は下落)1.67%で終了した。10日から始まった米中閣僚級貿易協議で両国が歩み寄るとの観測が強まり、安全資産とされる米国債に売りが出た。 

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