FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は反落:米経済指標悪化を嫌気した売り優勢

NYダウは343.79ドル安の26573.04、ナスダックは90.65ポイント安の7908.68で取引を終了した。米中貿易交渉の進展期待から序盤は買いが先行し一時120ドル超上昇したものの、9月米ISM製造業景気指数が予想を下回り、10年ぶりの低水準を付けたことが分かると一転売りが優勢になった。景気動向に業績が左右されやすい資本株やハイテク株、金融株などに売りが集まり、一時350ドル超下げた。VIX指数は17.22から18.56へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米経済指標悪化でドル売り優勢

ドル/円は、欧州市場では、時間外の日米株価指数先物の上昇などを手掛かりに円売り・ドル買いが出て一時108.47円と9月19日の高値に面合わせする場面があった。ただ、直近高値である9月18日の高値108.47円がレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。その後、NY時間に入り9月米ISM製造業景気指数が47.8と予想の50.1を下回り、10年ぶりの低水準を付けたことが分かると円買い・ドル売りが優勢になった。トランプ米大統領がツイッターで『米政策金利は高過ぎる。強いドルは米製造業に打撃を与えている』と述べ、FRBを批判するとともに足もとのドル高に対して苦言を呈するとドル安がさらに進み、一時107.63円と日通し安値を付けた。NYダウが一時350ドル超下落し、日経平均先物が310円下げたことも相場の重石となった。

ユーロ/ドルは、米ISM製造業景気指数が予想を下回り、好況・不況の判断の分かれ目となる基準値の50を割り込むと全般ドル売りが先行した。米長期金利が一時1.61%台まで低下したこともユーロ買い・ドル売りを促し、一時1.0943ドルと日通し高値を付けた。なお、欧州市場ではユーロ圏の景気減速懸念を背景とした売りが優勢となり、一時1.0879ドルと2017年5月以来約2年5カ月ぶりの安値を付ける場面があった。

 

NY原油先物市場は続落:米経済指標悪化で需要減少懸念

NY原油先物市場は53.05ドル-54.84ドルのレンジ相場となった。堅調に推移し、一時54.84ドルまで上昇していた原油先物価格だったが、9月の米ISM製造業景気指数が47.8と予想の50.1を下回ったことで、景気減速懸念を嫌気し原油先物価格は6営業日続けて下落した。低調な米経済指標を受けて原油需要減少の思惑が強まり、売り材料となった。

 

NY金先物市場は反発:リスク回避の動きとなり買い優勢に

NY金先物市場は1465.00-1493.50ドルのレンジ相場となった。金先物価格の序盤は、ドルが堅調に推移していたこともあり、上値が重く推移していた。しかし、9月の米ISM製造業景気指数が47.8と予想の50.1を下回ったことで、ドル安、株安、債券高となり、市場がリスクオフに傾き金先物価格は急反発した。 

 

米国債券市場は続伸:米リセッション懸念が高まり買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは4日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)1.63%で終了した。米9月ISM製造業景気指数が予想以上に低下したことで、米リセッション懸念高まり安全資産とされる米国債に買いが広がった。

 

カテゴリー: 朝の市場コメント

カテゴリー

カレンダー

5月 2024
« 1月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ページの先頭へ