FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:リスク回避の動きが後退し決算期待の買い優勢

NYダウ293.60ドル高の24483.05、ナスダックは71.22ポイント高の7140.25で取引を終了した。米国によるシリアに対する軍事攻撃への警戒感が後退したことで買いが先行した。米主要企業の好決算を期待した買いや、週間新規失業保険申請件数が前週から減少したことも好感された。トランプ大統領がTPPへの復帰を検討するよう指示したほか、大手行決算への期待感から金融各社が買われ、終日堅調推移となった。一時400ドルを超す上げ幅となる場面もあった。VIX指数は20.24から18.49へ低下した。

 

NY外国為替市場:米国株高・長期金利上昇でドル買い優勢

ドル/円は、シリア情勢への懸念が和らぐ中、NYダウの大幅高や米長期金利の急上昇とともにドル買いが強まった。前日高値の107.26円を上抜け107.43円まで値を伸ばした。5日高値107.49円が目先の上値目処として意識されると、107.08円まで利益確定売りに押された。しかし、NYダウや米長期金利がさらに上昇したことで底堅く推移した。ユーロ/ドルは、ECB理事会議事要旨で『緩和バイアスの削除は誤解されるべきではない』『インフレが持続的だとの証拠が不十分だと幅広く合意』と伝わったことがユーロ売り材料視された。また、米長期金利の上昇も重石となり、1.2300ドルまで下げ足を速めた。ただ、1.23ドル割れに失敗すると、下値が堅いと見た向きが買戻しに動き1.2340ドルまで反発した。

 

NY原油先物市場は続伸:シリアへの軍事介入の可能性残る

NY原油先物市場は居t時67.33ドルまで買われた。米国主導によるシリアへの軍事介入の可能性が残されていることや、OPECの原油生産が減少したこと、米国株高が買い材料となった。ただ、原油価格の上昇によって米国のシェールオイルの生産量が大幅に増える可能性があり、OPEC加盟国やロシアなどによる協調減産体制は将来的にゆらぐ可能性あるとの指摘もある。

 

NY金先物市場は反落:利益確定売りに押される展開

NY金先物市場は一時1336.70ドルまで売られた。米国などによるシリアへの軍事介入の可能性は残されているものの、米国株高を受けて安全資産としての金買いが後退した。また、米長期金利の反発やドルの下げ渋りも売り材料となった。前日に約1年8ヵ月ぶりの高値を付けたあとだけに利益確定売りが広がった。

 

米国債券市場は反落:リスク回避の需要後退

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.05%高い(価格は下落)2.83%で終了した。シリアを巡る地政学リスクが後退し、安全資産としての債券需要が後退した。米30年債入札が順調だったと受け止められたことで一時買戻しが入ったが、一巡すると売りが再開した。

カテゴリー: 朝の市場コメント

カテゴリー

カレンダー

5月 2024
« 1月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ページの先頭へ