FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米中貿易摩擦への懸念後退で買い優勢

NYダウは428.00ドル高の24408.00、ナスダックは143.96ポイント高の7094.30で取引を終了した。中国の習近平国家主席が、自動車の関税引き下げなど市場参入の大幅緩和に言及し、米中貿易摩擦への懸念が後退するとアジア・欧州株がほぼ全面高となったことを受けて、米国株にも買いが入った。また、原油高に加えて、主要企業決算への期待から終日大幅上昇となった。VIX指数は21.77から20.47へ低下した。

 

NY外国為替市場:リスク選好のドル買い優勢に

ドル/円は、良好な米生産者物価指数(PPI)やNYダウの530ドル超高を支えにドル買いが進んだ。また、ノボトニー・オーストリア中銀総裁の利上げに関する発言について、ECB広報担当者が、『同氏自身の見解であり、理事会の見解ではない』との声明を出すとユーロ売りが強まるにつれ円売りも強まった。一時107.40円まで上昇したが、その後は107.20円を挟んだ神経質な動きとなった。ユーロ/ドルは、ECBが声明を発表し、ノボトニー・オーストリア中銀総裁の年内に資産購入プログラムを終了し、段階的に金融政策正常化を始める時との発言は個人的な見解で、政策委員会の見解ではないと確認したためユーロの売戻しに拍車がかかった。一時1.2325ドルまで失速したが、下値は堅かった。

 

NY原油先物市場は大幅続伸:米中貿易摩擦への懸念後退を好感

NY原油先物市場は一時65.86ドルまで買われた。習近平国家主席が貿易摩擦の緩和に前向きな姿勢を示したことで、米中貿易摩擦への懸念が後退し買いが膨らんだ。シリア情勢の緊迫化も原油価格を押し上げたほか、米国株の大幅続伸を好感して短期筋などの買戻しが活発化した。

 

NY金先物市場は続伸:ETFの保有量増加を好感

NY金先物市場は一時1346.20ドルまで買われた。ETF(金連動型上場投資信託)の保有量が増加していることが材料視された。ただ、米中協議の進展期待や、インフレ進行を意識して時間外の金先物価格の上昇は一服した。

 

米国債券市場は続落:米中貿易摩擦懸念の後退から売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.02%高い(価格は下落)2.80%で終了した。習近平国家主席が国内市場開放などの方針を示したことで、米中貿易摩擦への懸念が後退した。そのため、安全資産とされる債券は時間外取引で売りが先行した。しかし売り一巡後は方向感が定まらない展開となった。

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