FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:良好な米企業決算や米国交渉団の訪中報道を好感

NYダウは177.29ドル高の27349.19、ナスダックは47.27ポイント高の8251.40で取引を終了した。寄り付き前に発表されたコカ・コーラやユナイテッド・テクノロジーズの四半期決算が予想を上回ったことが好感されて買いが先行した。また、トランプ大統領が2年間の債務上限の適用停止と歳出増加で超党派間の合意が成立したと発表したことも好感され、堅調推移となった。さらに、『ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表と政府高官が29日に訪中する』との報道が伝わると、米中貿易交渉が進展するとの期待が高まり、NYダウは一時190ドル超上げた。VIX指数は13.53から12.61へ低下した。

 

NY外国為替市場:全般ドルは底堅く推移

ドル/円は、トランプ米大統領と与野党の議会指導部が前日に、今後2年間の連邦政府の歳出と債務の大枠について合意したことから、全般ドル買いが先行した。米国株市場や米長期金利の上昇に伴う買いも入り、一時108.29円と日通し高値を付けた。ただ、17日の高値108.33円や16日の高値108.38円がレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。また、6月米中古住宅販売件数と7月米リッチモンド連銀製造業景気指数が予想より弱い内容となったことも相場の重石となり、108.03円付近まで下押しする場面があった。もっとも、『ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表やムニューシン米財務長官を含む米通商交渉団は、来週29日に訪中し中国側と対面で協議する』との一部報道が伝わると、米中通商協議の進展期待で米国株が上げ幅を拡大した。ドル/円にも買い戻しが入り再び強含んだ。

ユーロ/ドルは、米連邦政府の債務上限の適用延期などを手掛かりにユーロ売り・ドル買いが先行した。25日の欧州中央銀行(ECB)理事会を前に利下げ観測が高まると、ユーロ売り・ドル買いが活発化した。サポートとして意識されていた6月18日安値の1.1181ドルを下抜けて一時1.1146ドルと5月31日以来の安値を付けた。

 

NY原油先物市場は上昇:米中通商協議進展への期待から買い優勢

NY原油先物市場は、55.74ドルー57.47ドルのレンジ相場となった。イランを巡る地政学リスクは原油相場の下支え要因だが、為替相場のドル高進行でドル建ての原油先物は伸び悩み、NY昼ごろまでは前日引け水準を挟み上下した。その後、来週前半に米通商交渉団が訪中するとの報道で通商協議進展への期待が高まり、リスクオン地合いが強まった。リスク資産の原油にも買いが集まり、56ドル後半まで上昇して引けた。 

 

NY金先物市場は弱含み:安全逃避の金買い縮小

NY金先物市場は1414.60-1431.40ドルのレンジ相場となった。為替相場ではアジア市場からドル高が進行し、ドル建ての金先物は時間外で売りが先行した。NY勢が参入し、米中古住宅販売件数や米リッチモンド連銀製造業景気指数が市場予想を下回ったことを受けて、安全資産の金には買い戻しが一時強まった。もっとも、再びドルが強含むと金先物は徐々に上値を切り下げていった。 また、米中貿易協議の進展が期待されたことで安全逃避の金買いは縮小した。

 

米国債券市場は反落:リスク選好の動きを嫌気した売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)2.08%で終了した。『29日にも米中貿易協議が再開する』との一部報道をきっかけに、米国株が上げ幅を拡大したことで、安全資産とされる米国債に売りが出た。また、低調な2年債入札結果を受けたことも債券売りにつながった。

 

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