FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米政権運営の先行き不透明感を嫌気

NYダウは46.34ドル高の23979.10、ナスダックは35.23ポイント高の6950.34で取引が終了した。クドロー国家経済会議(NEC)委員長が『米国が中国に関税を課すかわからない。交渉で解決するかもしれない』と発言するなど、米中貿易摩擦への過度な警戒感が後退するなか、先週末の急落に対する買い戻しが強まり440ドル超上げた。ただ、『米連邦捜査局(FBI)はトランプ米大統領の顧問弁護士マイケル・コーエン氏の事務所を強制捜査する』と報じられると、米政権運営の先行き不透明感から20ドル超高まで急失速した。また、今週から始まる1-3月期決算を控えて、企業業績を見極めたいとのムードも広がった。VIX指数は21.49から21.77へ上昇した。

 

NY外国為替市場:リスク回避の材料に敏感に反応しドル売り優勢

ドル/円は、トランプ米政権が対中貿易問題に関する姿勢を和らげたため米長期金利上昇に伴うドル買いが一時優勢となった。しかし、シリアに関する地政学リスクの上昇、米連邦議会予算事務局(CBO)による米国財政赤字の拡大予想が嫌気されたほか、FBIがトランプ大統領の私的弁護士の事務所を強制捜査したとの報道で警戒感が増し、ドル売りに拍車がかかった。ユーロ/ドルは、ドラギECB総裁が域内の経済に楽観的な見通しを示したた金利先高感を受けたユーロ買いが再燃した。NY勢が参入すると、先週末高値1.2291ドルを上抜けて上昇に弾みが付いた。一時1.2330ドルまで上値を伸ばした。その後は資源国通貨絡みの取引が中心となり1.2320ドル前後での持ち高調整が続いた。

 

NY原油先物市場は反発:ドル安と中東の地政学リスクの高まりで買い優勢

NY原油先物市場は一時63.61ドルまで買われた。米国株の反発や米中貿易摩擦への懸念が後退した半面、中東の地政学リスクが高まり原油の買い材料となった。また、ドルが主要通貨に対して弱含んだことも原油価格の下支えとなった。

 

NY金・銀先物市場は続伸:ドル安が意識され買い優勢

NY金先物市場は一時1341.50ドルまで買われた。為替市場でユーロ高・ドル安に振れたことや株高が一服したことが買い材料となった。米中貿易摩擦解消への期待はあるものの、具体的な進展はないことから、リスク回避の金買い意欲は根強かった。

 

米国債券市場は反落:米国株失速で買戻しも

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は上昇)2.78%で終了した。米中貿易摩擦への懸念が後退し安全資産とされる債券売りが先行した。しかし、米国株が引けにかけて急失速すると買戻しが強まった。

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