FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:利下げ期待から買い優勢に

NYダウは179.32ドル高の26966.00、ナスダックは61.14ポイント高の8170.23で取引は終了した。独立記念日の前日の為、午後1時までの短縮取引で閑散取引となる中、6月ADP雇用統計が予想を下振れ、利下げ期待から買いが先行した。欧州中央銀行(ECB)次期総裁に、金融緩和に積極的なラガルド国際通貨基金(IMF)専務理事が指名されたことから欧州株が全面高となり、終日堅調推移となった。主要株価指数は最高値を更新した。VIX指数は12.93から12.57へ低下した。

 

東京外国為替市場:米国株高でドルはじり高

ドル/円は、6月ADP全米雇用報告が予想を下回ったことで107.59円付近まで下押ししたものの下値は堅かった。NYダウをはじめ、米株3指数がともに過去最高値を付ける動きとなるとじりじりと値を上げ、一時107.88円付近と本日朝方に付けた107.92円に迫った。一方、米長期金利は低下基調となったため、上昇のスピードは緩やかだった。 

ユーロ/ドルは、欧州委員会がイタリアに対する過剰財政赤字是正手続き(EDP)の発動を見送ったことでイタリア債券・株価が上昇したことがユーロ高につながったうえ、トランプ米大統領がツイッターで『中国と欧州は大きな通貨操作ゲームをしている』とつぶやくとドル安が進み、一時1.1312ドルと本日高値を付けた。ただ、昨日と同様に1.13ドル台では戻り売りが旺盛だった。ラガルド国際通貨基金(IMF)専務理事の次期ECB総裁指名により、緩和路線継続との見方からユーロを積極的に買いづらい面があり、その後は1.1270ドル台まで下押しした。 

 

NY原油先物市場は反発:底堅さが確認されると買い戻し強まる

NY原油先物市場は56.11ドルまで下落後、57.44ドルまで上昇した。昨日大きく下げた反動で買いが先行するも、米エネルギー省(EIA)発表の週間石油在庫統計後に売りが強まる場面があった。原油在庫の取り崩し幅が見込みより縮小したことが嫌気された。もっとも、時時間外でつけた安値付近で底堅さを確認すると、NY午後にかけてショートカバーが強まった。米株主要3指数が史上最高値を更新し、投資家のリスク許容度が高まりにリスク資産の原油先物にも買いが入りやすかった。 

 

NY金先物市場は続伸:金融緩和観測の高まりから買い継続

NY金先物市場は、1424.90ドルまで上昇後、一旦1414.70ドルまで下落した。昨日の引け後に、トランプ米大統領はハト派と知られる2名を米連邦準備理事会(FRB)理事に指名したことを明らかにした。金融緩和への期待感の更なる高まりに米債利回りは低下傾向を強め、金利が付かない金にとっては支持材料となり、金先物は時間外の東京午前に大きく上昇した。もっともNY勢が本格参入すると、祝日前のポジション調整の売りに上値を抑えられた。為替相場でドルがユーロに対して底堅かったこともドル建ての金先物の重しとなり、上げ幅を縮小して引けた。 

 

米国債券市場は続伸:欧州債券買いにつれて買い継続

米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.02%低い(価格は上昇)1.95%で終了した。英欧金融緩和観測を背景に欧州債券相場が上昇したことにつれた。米国自体も利下げ期待が根強く、米国債は総じて堅調に推移。10年債利回りは一時1.93%と2016年11月以来の水準まで低下した。なお、この日は独立記念日の前日で短縮取引だった。 

 

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