FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:米中貿易摩擦への懸念が再燃

NYダウは572.46ドル安の23932.76、ナスダックは161.44ポイント安の6915.11で取引を終了した。トランプ米大統領が中国への追加関税を検討している姿勢を示したことで米中貿易摩擦への懸念が再燃し終日大幅下落となった。米3月雇用統計で非農業部門雇用者すすが大幅減少となる一方で、平均時給の伸びは予想を上振れたが相場への影響は限定的だった。NYダウは一時760ドル超下落した。VIX指数は18.94から21.49へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米株安と米長期金利低下でドル売り優勢

ドル/円は、米3月雇用統計で非農業部門雇用者数や失業率が市場予想より弱い内容だったことが伝わると、発表直後こそ売買が交錯したが、次第に米長期金利の低下を受けてドル売りが強まった。米中貿易摩擦への懸念が再燃するなか、NYダウが760ドル超、日経先物が340円下落したことも嫌気され、一時106.70円台まで下落した。なお、パウエルFRB議長が『さらなる段階的な利上げがFRBの目標を推し進めるうえで最善』と述べたほか、ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁が『今後2年間は斬新な利上げを継続できると確信』などと述べたが、目立った反応は見られなかった。ユーロ/ドルは、欧州序盤に1.2215ドルまで下げたが、低調な米雇用統計指標を受けて全般ドル安が進むとショートカバーが進み、一時1.2291ドルまで上昇した。

 

NY原油先物市場は大幅反落:米中貿易摩擦により需要減少の思惑

NY原油先物市場はいちじ61.81ドルまで売られた。米中貿易摩擦への懸念が再度高まり、世界経済の成長鈍化や原油需要の減少が警戒されたことが大幅下落につながった。クドロー米国家経済会議(NEC)委員長は『米中間の通商問題は向こう3ヶ月以内に解決できる可能性がある』との見方を示したが、市場の警戒感は低下しなかった。米国株が大幅安となったことも嫌気された。米ベーカー・ヒューズ社が発表した米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数は前週末比10基増加の808となった。

 

NY金・銀先物市場は上昇:米国株安でリスク回避の金買い

金先物市場は一時1339.10ドルまで買われた。この日発表された米3月雇用統計は市場予想をやや下回る内容だったことや、米中貿易摩擦の深刻化を意識して安全資産としての金に需要が高まった。また、米国株の大幅下落も金買い材料となった。

 

米国債券市場は反発:米中貿易摩擦激化懸念で買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.06%低い(価格は上昇)2.77%で終了した。米中貿易摩擦が激化するとの懸念が再燃し、安全資産とされる債券を買い戻す動きが強まった。

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