FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:米国の対イランへの追加制裁を嫌気

NYダウは8.41ドル高の26727.54、ナスダックは26.01ポイント安の8005.70で取引が終了した。28-29日のG20大阪サミットに併せて予定されている米中首脳会談の行方に注目が集まる中、大きな方向感は出なかった。その後は、トランプ政権がイランへの追加経済政策を発表し、地政学リスクへの懸念から小動きとなった。ボーイングやゴールドマン・サックス、ユナイテッド・テクノロジーズなどの上昇が相場を下支えした半面、ホーム・デポやユナイテッド・ヘルスなどの下落が相場の重しとなり、指数はもみ合いとなった。 VIX指数は15.40から15.26へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下でドル売り

ドル/円は、対ユーロなどでドル売りが先行すると円に対してもドル安が進行した。米長期金利の低下に伴う円買い・ドル売りも入り一時107.25円と日通し安値を付けた。ただ、米国株相場が上昇して始まると円売り・ドル買いが出て、一時107.54円と日通し高値を付けている。もっとも、本日は米経済指標の発表などもなく手掛かり材料に欠けたことから、大きな方向感は出なかった。

ユーロ/ドルは、欧州時間に発表された6月独Ifo企業景況感指数が予想を若干上回ったことや、米金利低下を手掛かりにユーロ買い・ドル売りが入り一時1.1404ドルと3月21日以来約3カ月ぶりの高値を付けた。ただ、G20サミットを控えて様子見ムードが強まる中、一本調子で上昇する展開にはならなかった。

 

NY原油先物市場は続伸:米国の対イラン追加制裁を意識した買い

NY原油先物市場は56.75ドルー58.22ドルのレンジ相場となった。米国・イランの軍事的緊張が高まり、中東情勢の地政学リスクが原油供給に影響を与えるとの警戒感が引き続き原油の買い材料となった。トランプ米大統領は、イランへの追加制裁を科す大統領令に署名し、イラン最高指導者ハメネイ師を制裁対象に加えた。利益確定の売りに押される場面はあったものの、続伸して取引を終えた。 トランプ大統領は『イランとの交渉ができることを望む』、『イランとの対立を望んでいない』と述べているが、米国とイランの対立が続くことで地政学的リスクは増大し、安定的な原油供給は困難となる可能性が残されている。

 

NY金先物市場は続伸:地政学リスクの高まりから買い優勢

NY金先物市場は1403.60-1425.10ドルのレンジ相場となった。米長期金利が反落したことや、トランプ米大統領は24日、イランに対する追加制裁を科す大統領令に署名したことが材料視され。

 

米国債券市場は反発:地政学リスクの高まりから買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は上昇)2.01%で終了した。米政府がイランへの追加制裁を発表すると、中東リスクへの警戒感から安全資産とされる米国債に買いが集まった。

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