FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米中貿易摩擦への警戒感後退を好感

NYダウは95.22ドル高の25585.69、ナスダックは8.73ポイント高の7637.01で取引を終了した。トランプ米大統領が、米中協議で合意した場合には、中国通信機器メーカーの華為技術(ファーウェイ)排除の動きを緩和させる可能性に言及し、『中国の譲歩で貿易交渉は早期に妥結する』と発言したことを受けて、米中貿易摩擦への過度な警戒感が後退した。市場心理が持ち直し、買いが広がった。個別ではボーイングやJPモルガン・チェース、ダウ、ホーム・デポなどの上昇が目立った。 また、原油価格や米長期金利の上昇も好感され、終日堅調推移となった。VIX指数は16.92から15.85へ低下した。

 

NY外国為替市場:連休前のポジション調整的なドル売りの動き

ドル/円は、109.74円付近まで上げたものの、アジア時間に付けた日通し高値109.75円手前で上値の重さを確認すると失速した。4月米耐久財受注額が予想より弱い数字となったことが相場の重しとなった。対ユーロなどでドル売りが強まると、前日の安値109.46円を下抜けて一時109.24円まで下げ足を速めた。
 主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは今週、約2年ぶりの高値を付けただけに、『英米の3連休を控えた週末とあってポジション調整目的の売りが出やすかった』との指摘があった。 

ユーロ/ドルは、米長期金利が低下に転じたタイミングでユーロ買い・ドル売りが先行した。ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに向けたユーロ買い・ドル売りも入り、一時1.1212ドルと日通し高値を付けた。英国と米国の3連休を前に、ポジション調整目的のユーロ買い・ドル売りも入った。

 

NY原油先物市場は反発:欧米株高と下落の反動買い優勢

NY原油先物市場は58.98ドルまで上昇後、一旦57.50ドルまで下落した。昨日に5.5%超の大幅安になるなど3日続落で約2カ月半ぶりの安値水準まで下落した反動で買いが先行した。欧米株の上昇もリスクオフムードを後退させ、原油の買い戻しを後押しした。また、トランプ米大統領が、中東に約1500人を追加派兵するよう軍に指示との報道のほか、米ベーカー・ヒューズ社が発表した米国内の石油掘削装置(リグ)稼働数が797基となり、前回から5基減少したことを受けて、買いが再び優勢になった。しかし、米中通商協議や米国内での原油供給過剰懸念は根強く売りに押される場面が見られるなど、下方向への警戒感も残っている。

 

NY金先物市場は小反落:欧米株反発や連休控え利益確定売り優勢

NY金先物市場は1280.10ドルまで下落後、一旦1284.50ドルまで上昇した。トランプ米大統領が前日、中国との貿易戦争が早期に終了するとの見方を示したことを好感して、欧米株の買い戻しが強まったことから売りが先行した。米国市場の3連休を控え利益確定売りが優勢となった。しかし、欧米株の反発が一服した後は、米中通商摩擦、世界的な景気減速、英国の合意なきEU離脱の可能性への根強い懸念のほか、さえない4月米耐久財受注額も手がかりに為替市場でドル安が進み、金の下げは限られた。

 

米国債券市場は横ばい:好悪材料交錯し方向感を欠く展開

米国債券市場の長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前営業日比と同じ2.32%で終了した。市場予想を下回る米4月耐久財受注額を受けて債券買いが先行したものの、米国株高に伴う売りが出たため相場は方向感が出なかった。この日は、メモリアルデーの前営業日で短縮取引だった。

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