FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米中貿易摩擦のへの懸念がやや後退

NYダウは207.06ドル高の25532.05、ナスダックは87.47ポイント高の7734.49で取引を終了した。トランプ米大統領が中国の習近平国家主席と来月、日本で開催されるG20首脳会議の場で直接会談する意向を表明したことや、同氏が米中協議の合意に自信を示しことを受け、米中貿易摩擦への懸念がやや和らいだ。前日に600ドル超下落したこともあって、自律反発狙いの買いも入りやすかった。ボーイングやアップル、ビザなどが買われ、上げ幅は一時360ドルを超えた。VIX指数は20.55から18.06へ低下した。

 

NY外国為替市場:米中貿易摩擦激化への過度な懸念後退でドル買い戻し

ドル/円は、トランプ米大統領が6月下旬のG20首脳会議に合わせて、習近平・中国国家主席と会談する意向を表明した。米中貿易摩擦激化への過度な懸念が後退し、反発し一時109.44円付近まで下げる場面もあったが、下押しは限定的でNYダウが360ドル超上昇すると109.71円まで値を戻している。『ムニューシン米財務長官は近く訪中の可能性があり、通商交渉の継続を望んでいる』との報道もあり、相場を下支えした。もっとも、日本時間夕刻に付けた日通し高値109.77円を上抜けることは出来なかった。

ユーロ/ドルは、欧州時間に発表された5月独ZEW景況感指数が▲2.1と予想の5.0を下回ったことが嫌気されてユーロ売り・ドル買いが優勢となった。サルビーニ伊副首相が雇用促進のため『EU財政規律違反である財政赤字の対GDP比3%超えの可能性』を示唆すると、伊財政問題の懸念が改めて意識されユーロ売りを促した。取引終了間際に一時1.1201ドルと日通し安値を付けた。

 

NY原油先物市場は反発:米中貿易摩擦の激化懸念後退で買い優勢

NY原油先物市場は60.69-62.11ドルのレンジ相場となった。米中貿易摩擦の激化懸念を背景とした投資家のリスク回避の動きが一段落し、原油の売り圧力が緩むなか、米国とイランの軍事的緊張の高まりやサウジアラビアの東西を結ぶ石油パイプラインの崩壊などの中東リスクへの懸念で原油先物は反発した。また、6月下旬に開催予定の主要20カ国・地域(G20)首脳会議で、米中首脳会談が行なわれるとの見方が広がったことや、トランプ米大統領が米中協議の合意に自信を示したことから、原油需要減少に対する警戒感は低下した。米国株式が反発したことも材料視された。

 

NY金先物市場は反落:米国株反発で利益確定売りに押される

NY金先物市場は1294.30-1304.20ドルのレンジ相場となった。6月下旬に開催予定の主要20カ国・地域(G20)首脳会議で、米中首脳会談が行なわれるとの見方が広がったことや、トランプ米大統領が米中協議の合意に自信を示したことが材料視された。米中貿易摩擦への過度の懸念は後退し、米国株式が反発したことが金先物相場の上昇を抑えた。また、約1ヵ月ぶりの高値水準まで上昇したことで、利益確定売りに押された。

 

米国債券市場は反落:米中貿易摩擦激化の後退で売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)2.41%で終了した。米中貿易摩擦への懸念がやや和らぎ、米国株式市場が反発した。そのため、相対的にリスク回避の米国債買いが後退した。

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