FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米中貿易摩擦激化懸念が緩和

NYダウは114.01ドル高の25942.37ドル、ナスダックは6.35ポイント高の7916.94ポイントで終了した。トランプ米大統領の『中国との交渉は急がない』とのツイートを受けて朝方は350ドル超下げる場面があった。ただ、ムニューシン米財務長官が『中国との通商交渉は建設的だった』と述べると、市場には楽観ムードが広がった。『米国と中国は北京で通商協議を継続することで合意』との一部報道も買いを後押しして、一時190ドル超上げた。トランプ米大統領が『米中協議は建設的。協議は今後も継続』と述べたことも相場の支援材料となった。 ナスダック総合指数も5日ぶりに反発した。VIX指数は19.10から16.04へ大幅低下した。

 

NY外国為替市場:米中要人発言で上下に振れる展開

ドル/円は、トランプ米大統領は、ツイッターに『残りの3250億ドル分にも25%の追加関税を課す作業が始まった』『中国との交渉を急ぐ必要はない』などと投稿した。3250億ドル分にも追加関税が課されれば世界経済への打撃はさらに拡大するとの懸念から、投資家心理が悪化し株安と円高につながった。NYダウが一時350ドル超下落すると、ドル円にも売りが集まり一時109.44円まで値を下げた。ムニューシン米財務長官が米中貿易協議後に『通商交渉は建設的だった』と述べたことも相場の下支え要因となった。その後、『米国と中国は北京で通商協議を継続することで合意した』との報道やトランプ米大統領の『米中協議は建設的。協議は今後も継続』との発言が伝わると、NYダウが190ドル超上昇した。市場には楽観ムードが広がり、ドル円は一時110.04円付近まで値を上げた。もっとも、ムニューシン米財務長官が『現時点では中国との貿易協議の予定はない』と発言したこともあって、110円台を維持することは出来なかった。 

ユーロ/ドルは、4月米消費者物価指数(CPI)が総合・コアともに予想を下回ったことが分かるとユーロ買い・ドル売りが先行した。トランプ米大統領のツイートもユーロ買い・ドル売りを促し、一時1.1254ドルと1日以来の高値を付けた。ただ、同日高値の1.1265ドルが目先上値の目処として意識されると伸び悩んだ。米財務長官の『米中協議は建設的』との発言もドル買い戻しを促し、一時1.1228ドル付近まで下押しする場面があった。 

 

NY原油先物市場は小幅続落:米中貿易協議の行方をにらみ小動き

世界経済の強弱を通じた原油などエネルギー需要の動向を左右する米中貿易協議の行方をにらみ、限られたレンジで上下した。週間では小幅安となった。米商品先物取引委員会(CFTC)が10日発表した7日時点の投機筋による原油先物の買越幅は2週続けて縮小した。買越幅は前週比2万9767枚少ない49万4336枚となった。米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数は前週比2基減少の805基となった。

 

NY金先物市場は続伸:米国による対中追加関税の引き上げで買い優勢

 米国による対中追加関税の引き上げを受け、リスク回避の金買いが1290.3ドルまで先行した。ただ、『米国と中国は北京で通商協議を継続することで合意』との報道が伝わり、終盤は買いの勢いが緩んだ。米商品先物取引委員会(CFTC)が10日発表した7日時点の投機筋による金先物の買越幅は2週続けて増加した。買越幅は前週比9192枚多い7万5411枚となった。

 

米国債券市場は反落:米中貿易摩擦リスク一服で売り優勢に

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)2.46%で終了した。米中閣僚級貿易協議終了後の米大統領や米財務長官などの発言を受けて過度な警戒感が和らぐと、安全資産とされる米国債に売りが出た。米国株式市場が総じて上昇したことも売り材料となった。

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