FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

NY外国為替市場:主要市場休場で閑散相場

ドル/円は、グッドフライデーで株式・債券・商品市場が休場となり、取引材料が極めて乏しいなかで目立った動意は見られず、総じて106.20円前後での推移が続いた。引けにかけてはやや買いが入り106.30円までじわりと上げて終了した。ユーロ/ドルは、欧州序盤に一時1.2331ドルまで上昇したが、前日高値の1.2335ドルを前に上値を抑えられるとその後は1.2320ドルを挟んだもみ合い相場となった。独や仏など欧州各国が相次いで『ロシア国内の外交官が国外追放された』ことを正式に発表したが、為替市場への影響は限定的だった。

 

4月の米国株式市場:陽線となりやすい

米国株の4月相場だが、1991年以降の月足で始値と終値で勝ち(陽線・上昇)、負け(陰線・下落)とした場合20勝7敗と陽線で引けることが圧倒的に多い。米国株は4月に良好な成績が目立つ。背景としては個人の税還付などによる所得改善や、株式配当の払い込みによる配当資金の再投資、4月に公表される1-3月期決算の良好な内容が影響する。今年は、ハイテク、情報通信関連の個別問題や貿易戦争懸念などで不透明感が強いものの、減税やドル安の効果などが下支え要因となる。2006年以降12年連続で陽線引けとなっている。

 

米国市場では重要な経済指標が相次ぐ:3月米雇用統計

6日の米雇用統計が注目されるが、先行指標である週間の新規失業保険申請件数は最新指標で1973年以来の低水準にまで改善してきた。減税やドル安効果のほか、春季入りによる建設関連、イースター商戦に向けた小売サービス関連などでの需要増加を含めて、米国では順調な雇用の増加が想定される。また、インフレを左右する賃金の動向では、1月に減税効果などで大幅改善したが、2月は反動調整的な減速という振幅を見せた。輸入関税引き上げや貿易戦争の問題が企業の賃上げ姿勢を慎重にさせている可能性もある。

 

3月27日付シカゴIMM投機筋の対米ドルでの差し引き持ち高

 

(3月20日)   ⇒   (3月27日)

・円     :▲21,999   ⇒   ▲3,668

・ユーロ   :+132,739   ⇒   +141,064

・ポンド    :+23,807   ⇒    +34,176

・豪ドル   :+17,925    ⇒    +8,074

 

円の売越幅が6週連続で縮小した。2016年11月29日以来、1年4ヵ月ぶりの低水準となった。次週には円買いポジションに転換する可能性が出てきた。ユーロの買越幅は2週間ぶりに拡大した。

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