FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:急落した反動で押し目買い

NYダウは14.51ドル高の25516.83、ナスダックは5.13ポイント安の7637.54で取引を終了した。世界景気の減速懸念からアジア、欧州株が下落した流れを引き継いで売りが先行した。アップルやインテル、JPモルガン・チェースなどが売られ、指数は一時130ドル超下げた。ただ、前週末に急落した反動で押し目買いなどが入ると引けにかけて持ち直した。ボーイングやキャタピラー、マイクロソフトなどが買われ、指数の下支え要因となった。 ロバート・ムラ―特別検察官が2016年の大統領選へのロシア政府の関与について証拠不十分として一連の捜査を終了したものの、株式相場への影響は限定的だった。VIX指数は16.48から16.33へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利に振れる展開

ドル/円は、米長期金利が上昇すると円売り・ドル買いが先行し、欧州時間に一時110.24円まで値を上げた。ただ、21日の安値110.30円が目先レジスタンスとして意識されると失速した。米長期金利が一時2.3754%前後と2017年12月中旬以来の低水準を付けたことも相場の重しとなり、一時109.75円付近まで押し戻された。もっとも、アジア時間に付けた日通し安値109.71円が目先サポートとして意識されるとじりじりと買い戻しが進んだ。一時は130ドル超下落したダウ平均が引けにかけて持ち直したことも相場の下支え要因。市場では『前週末の急激な円高・ドル安に対する一服感が広がった』との指摘があった。

ユーロ/ドルは、 欧州時間に発表された3月独Ifo企業景況感指数が予想より強い内容だったことがNY市場でもユーロ買い材料として意識された。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りも入り一時1.1331ドルと日通し高値を付けた。ただ、欧州の景気減速懸念を背景に戻りを売りたい向きも多く上値は限定的だった。 

 

NY原油先物市場は続落:需要の低迷を懸念した売り優勢

NY原油先物市場は58.17-59.35ドルのレンジ相場となった。弱い欧州PMIを受けた世界的な景況悪化への懸念が継続した。エネルギー需要の低迷を懸念した売りが優勢だった。米高官が米露関係の修復に関して言及したことも、主要産油国ロシアによる他国向けの供給増加を連想させ、原油相場を圧迫した。 しかし、国内原油在庫は先週に続いて減少するとの思惑で原油価格の下げ幅は縮小した。

 

金先物市場は続伸:ドル安とリスク回避の金買い継続

NY金先物市場は1310.60-1324.50ドルのレンジ相場となった。米長期金利がさらに低下したことや、中東情勢の悪化に対する警戒感は消えていないことから、リスク回避の金買いが優勢となった。また、ドル安によるドル建て金価格の押し上げ効果や、軟調な欧米株価も支援材料となった。

 

米国債券市場は続伸:世界景気減速懸念によるリスク回避の買い

米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は上昇)2.40%で終了した。利回りは一時2.3754%前後と2017年12月中旬以来約1年3ヵ月ぶりの低水準を付けた。世界景気の減速懸念を背景に安全資産とされる債券買いが継続した。

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