FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:FRBが当面利上げを見送るとの観測を好感

NYダウは148.23ドル高の25702.89、ナスダックは52.37ポイント高の7643.41で取引を終了した。米1月耐久財受注額が予想に反して増加したことが好感されて買いが先行した。前日の米CPIに続きこの日発表の米PPIも低調だったため、FRBが当面は利上げを見送るとの観測が続いた。これも相場の追い風となり一時220ドル超上げた。
ただ、トランプ米大統領が米ボーイングの新型機『737MAX』の運航停止を表明するとボーイング株が急落したため、NYダウも急速に伸び悩んだが、英議会で行われた採決で『合意なきEU離脱』が回避されたことを好感した買いが入ったため引けにかけて持ち直した。 VIX指数は13.77から13.41へわずかに低下した。

 

NY外国為替市場:ポンド中心の取引で終日方向感の欠いた展開

ドル/円は、欧州株やNYダウ先物の上昇を手掛かりに円売り・ドル買いが先行し、一時111.46円と日通し高値を付けた。ただ、2月米卸売物価指数(PPI)が予想より弱い内容だったことが分かると徐々に上値を切り下げた。200日移動平均線(111.42円)や一目均衡表転換線(111.47円)などのテクニカルポイントがレジスタンスとして意識された面もあった。対ポンド中心にドル安が進んだ影響も受けた。
 トランプ米大統領が米ボーイングの新型機『737MAX』の運航停止を表明すると、ボーイング株が急落。米国株全体の重しとなり、ドル円にも売りが波及した。さらに中国との貿易協議について『合意を急いでいない』と発言すると、米中合意への期待が後退し円買い・ドル売りが加速し一時110.98円と日通し安値を付けた。

ユーロ/ドルは、米 2月PPIが予想より弱い内容となったことを手掛かりにユーロ買い・ドル売りが先行した。ポンドドルの大幅上昇につれた買いも入り、一時本日高値となる1.1339ドルまで値を上げた。なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時96.39まで低下した。

 

NY原油先物市場は続伸:原油在庫の予想以上の減少を好感

NY原油先物市場は57.01-58.48ドルのレンジ相場となった。原油先物は需給引き締まり期待が強いなか買いが先行し、米エネルギー情報局(EIA)の週間在庫統計を受けて上げ幅を拡大した。EIAの在庫統計で、原油は386.2万バレルの取り崩しと予想以上に減少した。また、為替相場でドルが対ユーロなどで下落したことが意識されたほか、米国株高も好感され約4カ月ぶりの高値水準となる58.48ドルまで上昇した。

 

NY金先物市場は続伸:英議会採決を控えてリスク回避の買い

NY金先物市場は1300.60-1311.60ドルのレンジ相場となった。この日発表された2月の米生産者物価コア指数は市場予想を下回ったことや、英議会で欧州連合(EU)からの『合意なき離脱』の是非についての採決を控えていたことから、安全逃避的な買いが入った。なお、英国議会は『合意なきEU離脱』を否決しており、通常取引終了後の時間外取引で金先物の上昇は一服している。

 

米国債券市場は反落:売り買い交錯の展開

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)2.62%で終了した。米国株式市場の上昇を背景に安全資産とされる米国債に売りが出た。ただ、前日の米CPIに続きこの日発表された米PPIも低調だったため、FRBが当面は利上げを見送るとの観測が続いた。そたのめ、債券相場の下値は堅かった。

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