FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:好決算発表企業が買われ相場の下支え

NYダウは64.22ドル高の25063.89、ナスダックは17.87ポイント安の7263.87で取引を終了した。四半期決算が予想を上回った石油大手のエクソンモービルと同業のシェブロンが買われ、相場を押し上げた。1月米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を上回ったことも好感され、買いを促した。エクソンモービルとシェブロンがいずれも3%超上昇したほか、ビザが3.8%、インテルが3.4%、メルクが2.7%上げた。一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は、オンライン小売のアマゾン(AMZN)が発表した決算で、1-3月期の売上高か見通しが予想を下振れ、ハイテク株の上値を抑える展開となった。3営業日ぶりに反落した。VIX指数は16.57から16.14へ低下した。

 

外国為替市場:良好な米経済指標を受け全般ドル買い

ドル/円は、米労働省が発表した1月米雇用統計で、非農業部門雇用者数が前月比30万4000人増と予想の16万5000人増を大幅に上回ったことを受けて、円売り・ドル買いが先行した。前月の数値が下方修正されたことや失業率の悪化、平均時給が前月比で予想を下回ったことを受け、108.91円付近まで伸び悩む場面もあったが、1月米ISM製造業景気指数が56.6と予想の54.2を上回ったことが分かると再び強含んだ。1月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)確報値が91.2と予想の90.8を上回ったことも相場の支援材料となり、一時109.58円と日通し高値を付けた。米長期金利が一時2.7%付近まで上昇したことも好感された。 

ユーロ/ドルは、NY市場に限れば方向感に乏しかった。1月米雇用統計で雇用者数の増加が市場予想を上回り、米景気の底堅さを好感したドル買いが入った半面、ユーロ円やユーロ豪ドルなど一部ユーロクロスの上昇につれたユーロ買い・ドル売りが入ったため相場はもみ合いとなった。 

 

NY原油先物市場は反発:石油市場の需給引き締まり観測が支援材料

NY原油先物市場は、中国の財新中国製造業PMIが2016年2月以来2年11カ月ぶりの低水準となり、中国のエネルギー需要の先行きに警戒感で原油に売りが入る場面もあったが、引き続き米政府によるベネズエラ国営石油会社(PDVSA)に対する制裁発表や、石油輸出国機構(OPEC)の減産、米国の油採掘装置稼働数(リグ・カウント)減少が石油市場の需給引き締まり観測を支援材料に原油相場は堅調地合いを維持した。3月限は約2カ月半ぶりの高値水準となる55.66ドルまで上昇した。米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数は前週比15基減少の847基と大幅に減少した。

 

NY金先物市場は反落:良好な米経済指標を受け売り優勢

NY金先物市場は、米1月雇用統計で非農業部門雇用者数が予想のほぼ2倍増えたことや米1月ISM製造業景況指数、米1月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値が予想を上回ったため米国経済への見通しが改善し、ドル買いが優勢となったことで金への売りが先行した。

 

米国債券市場は反落:良好な米経済指標受け売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは5営業日ぶりに反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.05%高い(価格は下落)2.68%で終了した。米1月雇用統計や米1月ISM製造業景気指数など良好な米経済指標の発表に相次ぎ、安全資産とされる米国債に売りが出た。

 

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