FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:利益確定売りで上値重い展開

NYダウは15.19ドル安の24999.67、ナスダックは98.66ポイント高の7281.74で取引が終了した。前日に大幅高となった反動で利益確定の売りが先行し、一時170ドル超下げた。ダウ・デュポンが発表した四半期決算が嫌気されて、9%超下落したことも相場の重しとなった。一方で、前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で金融政策を『忍耐強く』運営する意向が表明されたことから、押し目買いなども入りやすく指数は上げに転じる場面があった。 ナスダックでは、決算内容が好感されたフェイスブックが大幅高となった。VIX指数は17.66から16.57へ低下した。

 

NY外国為替市場:ドル/円は108円台半ばから後半でもみ合い

ドル/円は、前日の米FOMCを受けて、米金融政策の正常化ペースが緩やかになるとの思惑が強まるなか、円買い・ドル売りが先行した。前週分の米新規失業保険申請件数が予想より弱い内容となったことも相場の重しとなり、一時108.50円と16日以来の安値を付けた。ただ、ユーロドルの下落をきっかけに円に対してもドル買い戻しが強まると108.90円付近まで下げ渋った。11月米新築住宅販売件数が予想を上回ったことも相場の下支え要因となった。安く始まったNYダウがプラス圏に浮上し、ナスダックが1.5%超上昇するなど米国株の底堅さが意識された面もあった。 ユーロ/ドルは、欧州時間に発表された10-12月期ユーロ圏域内総生産(GDP)速報値で、イタリアが2四半期連続のマイナス成長となり、景気後退に陥ったことが分かるとユーロ売り・ドル買いが優勢となった。バイトマン独連銀総裁が講演で『独経済に下振れリスクが広がっている』『独景気減速は予想よりも長く深刻になる恐れがある』と述べたことも嫌気されて、一時1.1436ドルと日通し安値を付けた。

 

NY原油先物市場は反落:ドル高と利益確定売りに押される

NY原油先物市場は、ポジションの調整的な売りが入り一時53.62ドルまで売られた。米政府によるベネズエラ国営石油会社(PDVSA)に対する制裁発表や石油市場の需給引き締まり観測を背景にこの日も買いが先行した。ただ、その後は為替相場でドルが対ユーロで強含み、ドル建て原油に割高感が生じたことで売りに押された。また、約2カ月ぶりに55ドルの大台をつけたことも、利益確定の売りを誘った。 

 

NY金先物市場は続伸:リスク回避の金買いは一巡も

NY金先物市場は一時1331.10ドルまで買われたが、ユーロ高が一服したことから、利益確定売りが広がった。昨日引け後のFOMCで利上げ打ち止めや資産縮小の見直しの可能性が示され、為替市場でドル売りが進み、金は時間外取引から買いが優勢となり、約9カ月ぶりの高値をつけた。 一部の政府機関が閉鎖されていた関係で2月1日に発表される1月米雇用統計はやや悪化するとみられているが、平均時給の伸び率は12月実績と同水準になるとの見方が多く、時間外取引で安全逃避的な金買いは一巡しつつある。

 

米国債券市場は続伸:FOMCの結果を受けた買いが継続

米国債券市場で長期ゾーンは4日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は上昇)2.63%で終了した。前日のFOMCで当面の政策金利据え置きと、保有資産の縮小計画を見直す姿勢が示されたため債券買いが広がった。

 

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