FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米企業決算とFOMCのハト派的内容を好感

NYダウは434.90ドル高の25014.86、ナスダックは154.79ポイント高の7183.08で取引を終了した。ボーイングの四半期決算が予想を大幅に上回ったほか、アップルの決算が『想定ほど悪い内容ではなかった』と受け止められ、両社の株価がともに6%を超す急伸した。2銘柄でNYダウを240ドル押し上げた。さらに連邦公開市場委員会(FOMC)では、大方の予想通り政策金利は据え置かれた。これまで年内2回を想定していた追加利上げ見通しを、『様子見する』と実質的に一時停止する方針へと転換したことが好感された。量的緩和で膨らんだ米国債などの資産縮小も近く終了する可能性を示唆した。FOMCの発表を受けて一段高となり、一時520ドル超上げた。VIX指数は19.13から17.66へ大幅低下した。

 

NY外国為替市場:FOMCの結果を受けドル全面安

ドル/円は、NYダウ先物が大幅に上昇すると投資家のリスク志向が改善し円売り・ドル買いが先行した。1月ADP全米雇用報告が予想を上回ったことも相場の支援材料となり、一時109.74円と日通し高値を付けた。ただ、25日の高値109.95円や23日の高値110.00円がレジスタンスとして意識されると上値が重くなった。12月米住宅販売保留指数が予想を下回ったことも相場の重石となった。注目の米FOMCでは、声明文とバランスシート正常化に関する声明がいずれもハト派的な内容となった。また、パウエル米FRB議長の『利上げの論拠はやや弱まった』との発言を受けて、米金融政策の正常化ペースが緩やかになるとの思惑が強まりドル売りが加速した。一時108.81円と17日以来の安値を付けた。

ユーロ/ドルは、予想を上回る米雇用指標などを手掛かりにユーロ売り・ドル買いが先行し、一時1.1406ドルと日通し安値を付けた。ただ、FOMCで将来の金利変更について『辛抱強い』スタンスが表明されたほか、バランスシート縮小について『柔軟に対応する姿勢』が示されると一転ドル売りが優勢になった。パウエルFRB議長が『利上げの可能性は弱まった』と述べたことも相場の支援材料となり、一時1.1502ドルと11日以来の高値を付けた。 

 

NY原油先物市場は続伸:ドル安とベネズエラへの制裁で買い優勢

NY原油先物市場は一時54.93ドルまで買われた。28日に米政権がベネズエラ国営石油会社(PDVSA)への制裁を発表したことを受けて供給逼迫懸念が高まり、この日も買いが先行した。米エネルギー情報局(EIA)による在庫統計を受けて買いが加速した。原油在庫は91.9万バレルの積み増しと市場予想ほど増加しなかったが、ガソリンは在庫増の予想に反して223.5万バレルの取り崩しとなった。また、主要通貨に対してドル安が進行したことも買い材料となった。

 

NY金先物市場は小幅上昇:FOMC結果公表を前に思惑買い

NY金先物市場は一時1328.60ドルまで買われた。FOMCの結果公表を控え、声明の内容やパウエルFRB議長の会見がハト派寄りの内容になるとの思惑が強く、金相場は最近の堅調地合いを維持した。ただ、米国株式市場が強い動きを見せたことでリスク回避の金買いは後退した。

 

米国債券市場は続伸:FOMCで想定以上のハト派的内容で買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは3日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は上昇)2.67%で終了した。FOMCの結果が『想定以上にハト派寄りだった』と受け止められ、債券買いが入った。パウエル米FRB議長が会見で『利上げの論拠はやや弱まった』と述べたことも債券買いを誘った。

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