FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米国が対中貿易関税撤廃報道で買い優勢

NYダウは162.94ドル高の24370.10、ナスダックは49.77ポイント高の7084.46で取引を終了した。朝方は、大手モルガン・スタンレーの決算が嫌気されたほか、中国通信機器メーカーのファーウェイに関して米捜査当局が近く起訴するとの見方が報じられ、しばらくは前日終値付近でのもみ合いが続いていた。また、政府機関の一部閉鎖が27日目に突入したことも相場の重石となった。しかし、ダウ・ジョーンズ通信(DJ)が『米国が対中関税の引き下げを議論している』と報じると、米中貿易摩擦が和らぐとの期待が広がった。キャタピラーやボーイングなど中国向け売上比率が高い銘柄中心に買いが広がり一時260ドル超上昇した。 しかし、米財務省が報道を否定した。VIX指数は19.04から18.06へ低下した。

 

NY外国為替市場:米国が中貿易関税の撤廃報道でドル買い強まる

ドル/円は、モルガンスタンレーの決算が低調だったことでNYダウ先物が下落するとつれる形で円買い・ドル売りが入り一時108.69円と日通し安値を付けた。ただ、1月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数が17.0と予想の10.0を上回り、前週分の米新規失業保険申請件数が21万3000件と予想の22万件より強い内容だったことが分かると徐々に強含んだ。また、ダウ・ジョーンズ通信(DJ)が『米国は中国に課している追加関税の引き下げを議論』『ムニューシン米財務長官は関税の一部もしくは全部の撤回を提案している』と報じると、NYダウが260ドル超上昇し、日経平均先物も260円上げた。全般リスク・オンの動きが広がり円売り・ドル買いが強まると、一時109.40円まで上値を伸ばした。ただ、米財務省が『財務長官が対中貿易関税の撤廃を提案』との報道を否定すると伸び悩んだ。DJの報道によると、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表は反対姿勢を示しており、市場関係者からは『関税が実際に引き下げられるかどうかは見通しにくい』との声が聞かれた。ユーロ/ドルは、時間外の米長期金利の低下などをながめユーロ買い・ドル売りが先行し一時1.1406ドルと日通し高値を付けた。しかし、良好な米経済指標をきっかけに一転下落した。米長期金利が上昇に転じたことも相場の重しとなった。市場では『ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだユーロ売り・ドル買いのフローが出た』との指摘もあり、一時1.1370ドルの日通し安値まで値を下げた。 

 

NY原油先物市場は小反落:ロシアの減産体制を維持するとの見方が下支え

NY原油先物市場は一時51.29ドルまで急落した。時間外から売りが先行し、NY勢の参入後には一時51ドル割れまで売り込まれた。しかしながら下値での買い意欲は強く、株価の買い戻しとともに51ドル台で強含んだ。引けにかけては52ドル台に乗せている。石油輸出国機構(OPEC)の月報によると、昨年12月の原油生産量は前月比で減少した。こちらも相場の下支えとなった。 ただ、ロシアは減産体制を維持するとの見方も原油先物に対する支援材料となった。

 

NY金先物市場は小反落:米国株高などを意識した売り優勢

NY金先物市場は一時1288.30ドルまで売られた。一部政府機関の閉鎖は続いているものの、米国株はしっかりとした動きを続けていることや、米長期金利の上昇を受けてポジション調整的な売りが優勢となった。ただ、その後はポンドの上昇によりドル買いが止むと、金先物も引けにかけてやや買い戻された。 

 

米国債券市場は続落:米中貿易摩擦緩和報道で売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは3日続落(利回りは上昇)した米10年物国債利回りは前営業日比0.03%高い(価格は下落)2.75%で終了した。好調な米経済指標が相次いで発表されたことや、『米国が対中貿易関税引き下げを検討』との報道を受けて債券売りが優勢となった。

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