FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:中国当局の刺激策観測を好感

NYダウは155.75ドル高の24065.59、ナスダックは117.92ポイント高の7023.84で終了した。中国当局が国内景気が減速するなか、さらなる刺激策を講じる可能性を示唆すると、中国をはじめ世界的な景気減速に対する過度の懸念が和らぎ買いが優勢になった。市場予想を上回る四半期決算を発表したユナイテッドヘルス(3.55%高)が買われ、指数を押し上げた面もあった。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も3日ぶりに反発し、ほぼ1カ月ぶりに7000台を回復した。 VIX指数は19.07から18.60へ低下した。

 

NY外国為替市場:ドルは強弱材料交錯で方向感のない展開

ドル/円は、米1月NY連銀製造業景気指数や米12月卸売物価指数(PPI)が予想より弱い内容となったことで円買い・ドル売りが先行し、一時108.33円付近まで値を下げた。ただ、現物の米国株相場が底堅く推移し、米長期金利が上昇に転じるとじりじりと下値を切り上げる展開になった。ポンドやユーロに対してドル高が進んだ影響も受けて、一時108.77円と本日高値を付けた。なお、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁は『更なる利上げを支持する要因は見当たらない』と述べたほか、ジョージ米カンザスティ連銀総裁は『FRBの金利正常化を停止する良い時期の可能性』などと語った。ユーロ/ドルは、米経済指標が軒並み予想を下回ったことを受けてユーロ買い・ドル売りが先行し一時1.1455ドル付近まで上げたものの、戻りは鈍かった。欧州時間に公表された2018年独国内総生産(GDP)が5年ぶりの低い伸びを記録したことを背景にユーロ売りが出やすかったうえ、ドラギECB総裁が欧州議会で『最近の経済動向は予想よりも弱い』『依然として十分な金融緩和策が必要』と述べたことでユーロ売りが活発化し一時1.1382ドルと日通し安値を付けた。

 

NY原油先物市場は 反発:中国政府の刺激策への期待から買い優勢

NY原油先物市場は一時52.30ドルまで買われた。中国政府の景気下支え策への期待感から中国株が堅調となり、リスク回避ムードの後退に原油先物への買い意欲も再び強まった。今月から始まったOPEC加盟・非加盟国の協調減産も意識され、底堅いまま引けた。

 

NY金先物市場は反落:為替の動きにつれた展開

NY金先物市場は、一時1286.50ドルまで売られた。EUからの英離脱協定案の議会採決を控えて売買交錯となったが、中国政府による景気刺激先への思惑が広がり、安全逃避の金買いは縮小した。EU離脱協定案は大差で否決されたことを受けて時間外取引で金買いが一時優勢となったが、1290ドル近辺で上げ渋った。弱い米指標を受けてドル安に振れた場面では、前日比プラス圏で強含んだ。しかしながら、ポンドを主導としてドル買いが強まると、金先物も売り戻されて引けた。  

 

米国債券市場は下落:米国株高を嫌気した売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)2.71%で終了した。市場予想を下回る米経済指標が相次いだことで買いが先行したものの、米国株が上昇すると相対的に安全資産とされる米国債に売りが出て下げに転じた。

 

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