★米国株式市場は上昇:米中貿易協議が順調との見方で買い優勢
NYダウは91.67ドル高の23879.12、ナスダックは60.08ポイント高の6957.08で取引が終了した。9日に終了した米中間の貿易協議が順調だったと報じられると、投資家心理が改善し買いが広がった。米FOMC議事要旨では『多くのメンバーは追加利上げについて辛抱強くなれると判断した』ことが明らかになり、金利引き上げを急がない姿勢が示されると一時200ドル近く上昇した。ただ、トランプ米大統領は民主党のペロシ下院議長とシューマー上院院内総務との会談を『時間の無駄』として退席したと伝わると伸び悩んだ。 VIX指数は20.47から19.98へ低下した。
★NY外国為替市場:相次ぐ米金融当局者のハト派発言でドル売り
ドル/円は、ボスティック米アトランタ連銀総裁やエバンズ米シカゴ連銀総裁のハト派寄りの発言をきっかけに全般ドル売りが先行した。米長期金利が低下に転じたタイミングで一時108.02円まで値を下げた。節目の108.00円近辺ではいったんショートカバーが入ったため下げ渋る場面もあったが、12月18-19日分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で『多くのメンバーは追加利上げについて辛抱強くなれると判断』『数人のメンバーは金利据え置きを支持した』などと、追加利上げに対する当局者の慎重姿勢が示されると再びドル売りが優勢になり、一時107.97円と日通し安値を付けた。トランプ米大統領は民主党のペロシ下院議長とシューマー上院院内総務との会談を『時間の無駄』として退席したと伝わったことも嫌気された。なお、ボスティック米アトランタ連銀総裁は『12月の利上げで金利は中立水準に近づいた可能性』『FRBは利上げに忍耐を持つべき』と述べたほか、エバンズ米シカゴ連銀総裁は『市場の混乱や貿易摩擦により下振れリスクが高まった』などと語った。一方、ローゼングレン米ボストン連銀総裁は『経済が弱まった場合、FRBが利上げする必要はない』としながらも『今年2回の利上げが必要となる可能性はなお存在する』との認識を示した。 ユーロ/ドルは、米金融当局者のハト派的な発言をきっかけにユーロ買い・ドル売りが先行した。FOMC議事要旨で金利引き上げを急がない姿勢が示されるとドル売りが加速し、一時1.1557ドルと昨年10月17日以来の高値を付けた。
★NY原油先物市場は大幅続伸:協調減産やドル安進行で買い優勢
NY原油先物市場は一時52.58ドルまで買われた。OPEC加盟・非加盟国の協調減産、米中通商協議の進展期待でこの日も買いが先行した。米エネルギー情報局(EIA)が発表した原油在庫は168.0万バレルの取り崩しと予想ほど減少せず、ガソリン在庫は806.6万バレルの積み増しと大幅増となり、原油が売り戻される場面もあったが、再び買いが強まった。また、米中次官級通商協議で中国側が米国から農業・エネルギーなどの製品やサービスを相当量購入することを約束したと米通商代表部(USTR)が明らかにしたことや、為替市場でドル安が進んだことが、原油の買いを後押しした。
★NY金先物市場は反発:米政府機関の閉鎖継続の見方による買い優勢
NY金先物市場は一時1295.00ドルまで買われた。為替相場がユーロ高・米ドル安に振れたことや、米政府機関の閉鎖がしばらく続くとの見方が多いことから、安全逃避の買いが入った。ただし、米中通商協議の進展への期待は残されており、1オンス=1300ドルは当面の上値目途になるとの見方が変わっていない。
★米国債券市場は反発:米利上げ観測の後退で買い優勢
米国債券市場で長期ゾーンは4営業日ぶりに反発(金利は低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)2.71%で終了した。ボスティック米アトランタ連銀総裁など金融当局者のハト派寄りの発言やFOMC議事要旨を受けて、米利上げ観測が後退すると債券買いが広がった。
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