FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:米アップルの業績下方修正を嫌気

NYダウは660.02ドル安の22686.22、ナスダックは202.43ポイント安の6463.50で取引を終了した。米アップルによる業績見通しの下方修正を受けて、中国を中心とした世界的な景気減速への懸念が強まり売りが膨らんだ。12月米ISM製造業景気指数が予想を大幅に下回ったことも投資家心理を冷やし、下げ幅は一時700ドルを超えた。アップル株はアナリストによる投資判断や目標株価の引き下げも相次ぎ、10%近く急落した。中国向け売上比率が高いキャタピラーやボーイングも大幅に売られた。VIX指数は 23.22から25.45へ上昇した。

 

NY外国為替市場:リスク回避のドル売り優勢

ドル/円は、アジア時間早朝に短時間で104.87円まで暴落した影響で、欧米市場でも流動性が低くボラタイルな値動きが続いた。12月ADP全米雇用報告で政府部門を除く非農業部門雇用者数が前月比27万1000人増となり、市場予想の17万8000人程度増を大幅に上回ったことが分かると円売り・ドル買いが先行し、一時108.00円付近まで値を上げた。ただ、12月米ISM製造業景気指数が54.1となり、市場予想の57.9を下回ったことが分かると、一転下落し、107.11円付近まで値を下げた。米アップルによる業績見通しの下方修正を受けて中国を中心とした世界的な景気減速への懸念が強まり、米国株相場が軟調に推移したことも相場の重石となった。。米国株や米金利の低下が一服するとショートカバーが入り108.31円付近まで値を戻す場面もあったが、買い戻しはあくまでポジション調整の域を出ず長続きしなかった。NYダウが700ドル超下落したことも嫌気されて、再び107.40円付近まで弱含んだ。市場では『世界経済の先行き懸念が高まるなか、年始の薄商いやアルゴリズム取引が影響し不安定な値動きとなっている』との声が聞かれた。ユーロ/ドルは、市場予想を上回るADP全米雇用リポートを受けてユーロ売り・ドル買いが先行すると一時1.1338ドル付近まで下げたものの、市場予想を下回る米ISM製造業景気指数を受けてユーロ買い・ドル売りが入ると1.1411ドルと日通し高値を付けた。米長期金利が一時2.5429%前後と昨年1月以来の低水準を付けたこともドル売りを促した。

 

NY原油先物市場続伸:ドル安と需給改善期待で買い戻し

NY原油先物市場は一時47.49ドルまで買われた。アップル株の業績見通しをきっかけとした世界的な株安は、景気後退による原油需要の減少を連想させた。しかし、サウジアラビアの原油輸出減少のニュースが伝わっている。安値圏でさえない推移が続いていた原油相場の目先的な買い戻し材料となり、下値を支えた。

 

NY金先物市場は続伸:リスク回避の金買い優勢

NY金先物市場は一時1296.90ドルまで買われた。米国株や巣や米長期金利の低下を意識した買いが入った。この日発表された12月の米ADP雇用統計は市場予想を大幅に上回ったものの、その後発表された米12月ISM製造業景況指数は市場予想を大きく下回ったことから、リスク回避の買いが優勢となった。

 

米国債券市場は続伸:安全資産逃避の債券買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは5日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.07%低い(価格は上昇)2.55%で終了した。一時2.54%前後と昨年1月以来約1年ぶりの・水準を付けた。世界景気の減速懸念や米国株の大幅下落を受けて、リスク回避の米国債買いが強まった。

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