FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:米利上げ継続見通しを嫌気

NYダウは44.96ドル安の24682.31、ナスダックは19.02ポイント安の7345.29で取引を終了した。午後にFOMC結果発表を控えて、様子見ムードから積極的な売買は限られた。注目されていたFOMCでは大方の予想通り、政策金利が引き上げられた。米利上げが継続姿勢が確認されると、金利の上昇によって投資妙味の薄れる銘柄などを中心に売りが広がった。引けにかけて上げ幅を縮小し下落に転じた。VIX指数は18.20から17.86へ低下した。

 

NY外国為替市場:ドルはNY市場引けにかけて失速気味

ドル/円は、FOMCの結果を控えて、106円台前半での神経質な動きが続いていたが、FOMC後は上下に振らされる荒い値動きとなった。FOMCはこの日、政策金利であるFF金利の誘導目標を予想通り1.25-1.50%の範囲から1.50-1.75%の範囲に引き上げると発表した。同時に発表した金利見通しでは2018年末を2.125%で維持した一方、2019年末を2.875%(前回は2.687%)、2020年末を3.375%(前回は2.875%)へと引き上げた。 FOMCの結果公表後にNYダウや米長期金利が上昇すると一時106.64円まで上昇する場面も見られたが、その後は米金利が低下に転じたほか、株価も失速したことで105.88円の安値まで売りに押された。ユーロ/ドルは、FOMCの公表直後には一時1.2251ドルまで下げたものの、売りが一巡すると全般にドル安が進んだ流れに沿って買い戻しが優勢になり、一時1.2350ドル高の高値を付けた。

 

NY原油先物市場は続伸:原油在庫の減少で買い優勢

NY原油先物市場は一時65.53ドルまで買われた。米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計で、原油在庫は予想に反して減少していたことが買い材料となった。市場では325万バレル程度の増加を予想していたが、原油在庫は262.2万バレル減少していた。また、製油所の稼働率は90%台に上昇し、石油精製余力は乏しいことも意識された。ガソリン在庫の減少幅は市場予想を下回った。米利上げ直後に原油先物は一時65ドルを下回ったが、その後は65.55ドルまで買われた。

 

NY金・銀先物市場は反発:米利上げペースの現状維持を好感

NY金先物市場は一時1328.00ドルまで買われた。FOMCの会合で0.25ポイントの追加利上げが決定されたが、FOMCでは年内の利上げは3回と予想しており、前回と変っていなかったことから、金の買いが優勢となった。また、ドルが主要通貨に対して弱含んだことも買い材料となった。

 

米国債市場は反発:年内の利上げペースの現状維持を好感

米国債市場で長期ゾーンは5営業日ぶりに反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%低い(価格は上昇)2.88%で終了した。FOMC後に公表された政策金利見通しで2018年の利上げ回数が前回から増えなかったため、FRBが利上げを急いでいないとの見方から買いが入った。

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