FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米中首脳会談への期待が高まり買い優勢

NYダウは199.62ドル高の25538.46、ナスダックは57.45ポイント高の7330.54で取引を終了した。中国経済指標が市場予想より弱い内容となったため、同国の景気減速懸念が強まり米国株にも売りが先行した。米中首脳会談を見極めたいとの思惑が広がったほか、連日の株価上昇を受けた利益確定の動きで、日中は上値の重い展開となった。ただ、翌日の米中首脳会談で貿易交渉に進展が見られるとの期待が高まると、徐々に買戻しが優勢になった。引けにかけて買いが加速し、上げ幅は一時210ドルを超えた。VIX指数は18.79から18.07へ低下した。

 

NY外国為替市場:引けにかけ米長期金利低下でドル売り

ドル/円は、ユーロやポンドなどに対してドル買い戻しが進む中、米11月シカゴPMIが予想を上回ったことが相場の支援材料となり、一時113.71円と日通し高値を付けた。ただ、週末の重要イベントを前に一本調子で上昇する展開にはならなかった。米長期金利が終盤低下幅を拡大し3%を割り込むと、ドル円にも売りが出て上げ幅を縮めた。
 なお、トランプ米大統領は『明日の米中首脳会談を前に良い兆候が見られる』と述べたと伝わった一方、中国当局者は貿易摩擦緩和に向けた担当者による協議について『コンセンサスは着実に高まっている』としたうえで『依然として米国との食い違いはある』と述べた。ユーロ/ドルは、アルゼンチン・ブエノスアイレスで開幕したG20首脳会議や明日の米中首脳会談などを控えて、持ち高調整目的のドル買い戻しが進んだ。11月米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)が66.4と予想の58.0を上回ったこともユーロ売り・ドル買いを促した。ユーロポンドの下落をきっかけに全般ユーロ安が進んだ影響も受けて、一時1.1306ドルと日通し安値を付けた。 

 

NY原油先物市場は反落:米国の石油生産が過去最高を嫌気

NY原油は、米国の9月の石油生産が過去最高に達し、供給過剰懸念が強まった。また、ロシアのエネルギー相が現在の原油価格水準に問題はないとの見解を示したことも、原油の重石となった。一方、価格安定を目指し、OPECは減産を検討しているため、下値も限定的だった。米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数は前週末比2基増加の885基となった。

 

NY金先物市場は反落:米中貿易協定での合意期待でリスク回避の動き後退

NY金先物市場は、米11月シカゴ購買部協会景気指数が予想以上に強い結果となったことが手がかりにドルがユーロなど主要通貨に対して強含み、金売りの材料となった。また、米国のトランプ大統領や中国政府の高官が米中首脳会談に楽観的な見方を示したため貿易協定での合意期待が高まりリスク選好が進んだ。

 

米国債券市場は続伸:米中首脳会談を控え買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.04%低い(価格は上昇)2.99%で終了した。明日の米中首脳会談を前に安全資産とされる米国債に買いが入りやすかった。市場では『FRBの利上げ打ち止めが近いとの思惑が引き続き相場を支えた』との指摘があった。

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